問題
選択肢
- 1特許権者Aが保有する特許権について、Bに専用実施権の設定の登録がなされた。この場合、当該設定行為で定めた範囲内において、特許権者Aと専用実施権者Bとは、当該特許発明の実施をする権利を共有する。
- 2特許権者Cから専用実施権の設定の登録を受けたDは、当該特許権を侵害する者に対して、差止請求権を行使することができる。
- 3特許権者は、専用実施権者があるときは、当該専用実施権者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄することができる。
- 4日本国内において、特許権の設定の登録の日から継続して3年以上、その特許発明の実施が適当にされていないとき、その特許発明の実施をしようとする者は、特許権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる。ただし、その特許発明に係る特許出願の日から4年を経過しているものとする。
正解
1. 特許権者Aが保有する特許権について、Bに専用実施権の設定の登録がなされた。この場合、当該設定行為で定めた範囲内において、特許権者Aと専用実施権者Bとは、当該特許発明の実施をする権利を共有する。
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解説
本問は「最も不適切なもの」を選ぶ問題である。 ア(不適切):特許法77条2項は、専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を「専有する」と定める。すなわち専用実施権の設定範囲内では、特許権者自身もその範囲では実施できないのが原則で、両者が実施権を「共有」するわけではない。よって本肢は誤りであり、これが最も不適切な記述。 イ(適切):専用実施権者は、特許法100条1項により、自己の専用実施権を侵害する者に対し差止請求権を行使できる。正しい。 ウ(適切):特許法97条1項は、特許権者は専用実施権者・質権者・通常実施権者があるときは、これらの者の承諾を得た場合に限り、その特許権を放棄できる旨を定める。正しい。 エ(適切):特許法83条1項は、特許権の設定登録日から継続して3年以上特許発明の実施が適当にされていないときは、特許発明を実施しようとする者は通常実施権の許諾について協議を求めることができる(不実施に対する裁定通常実施権制度)と定めている。同条1項ただし書は、出願日から4年を経過しなければ協議を求められないとする。本肢の数字と要件は条文どおりで正しい。 以上より、アが最も不適切で正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成25年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第8問)
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