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経営法務難易度: 標準2014年度

中小企業診断士 過去問|経営法務 第2問

問題

中小企業診断士であるあなたと顧客である会社役員A氏との以下の会話を読んで、設問に答えよ。 A氏:「うちの製品は国内での販売は頭打ちなのだが、なぜかB国からの注文は結構あってね。」 あなた:「B国は今まさに工業化が進み、御社の製品はまだまだ必要になりますからね。」 A氏:「それで今までは日本から製品を直接輸出していたのだが、B国に進出し情報収集や営業のためにうちの若手を送り込みたいと思っているのだよ。」 あなた:「まずは駐在員事務所や支店の設立など、B国への進出形態による法制度を確かめないといけませんね。」 A氏:「それと税制も気になるんだよ。うちがB国に支店を作りそこから売上を計上した場合、税金は今と比べてどうなるのかな。」 あなた:「B国の税制は調べないとわかりませんね。しかし逆に考えて、例えば外国法人が日本で支店を設置し、御社と同じような製品を本国から輸入して日本の顧客に販売して利益を得た場合、どうなると思いますか?」 A氏:「日本で稼いだ利益には日本で税金をとってもらわないと不公平だな。」 あなた:「そうなのです。もう少し詳しくいうと、外国法人が日本国内に支店を持っている場合は、日本で行った事業からの所得に対して課税が行われるのです。支店のような事業を行う一定の場所のことを【 】と呼びます。Aさんもお聞きになったことがあると思います。」 この会話に関連して、国際間の課税関係を調整する租税条約の特徴に関する記述として最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1租税条約は国際間の課税実務を調整するため世界各国で共通である。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は国内法が優先する。
  2. 2租税条約は国際間の課税実務を調整するため世界各国で共通である。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する。
  3. 3租税条約は国家間で締結するので複数の租税条約が存在し、その規定は租税条約ごとに異なる。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は国内法が優先する。
  4. 4租税条約は国家間で締結するので複数の租税条約が存在し、その規定は租税条約ごとに異なる。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する。

正解

4. 租税条約は国家間で締結するので複数の租税条約が存在し、その規定は租税条約ごとに異なる。また、国内法と租税条約が異なる場合の適用は租税条約が優先する。

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解説

エが正解。租税条約は二国間で締結される国際条約であり、OECDモデル租税条約や国連モデル租税条約をベースに各国がそれぞれの相手国と交渉して締結する。したがって日本が結んでいる租税条約も相手国ごとに存在し、規定内容は条約ごとに異なる(PEの定義、配当・利子・使用料への源泉税率、情報交換条項等の詳細は条約ごとに差がある)。世界各国で共通の単一条約があるわけではないので、ア・イの前段は誤り。 国内法と租税条約の関係については、憲法98条2項により締結された条約は誠実に遵守する必要があり、また租税条約の特例法(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律)等を通じ、国内法と異なる規律がある場合は条約が国内法に優先して適用される(条約優位)。したがって、国内法と租税条約が異なる場合は租税条約が優先する。前段・後段の両方を満たすのはエのみで、エが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成26年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第16問 設問2)

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