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経営法務難易度: 2020年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第21問

問題

詐害行為取消権に関する記述として、最も適切なものはどれか。 なお、「民法の一部を改正する法律」(平成29年法律第44号)により改正された民法が適用されるものとし、附則に定める経過措置は考慮しないものとする。

選択肢

  1. 1債権者による詐害行為取消請求が認められるには、被保全債権そのものが詐害行為より前に発生していなければならず、その発生原因となる事実のみが詐害行為より前に発生している場合に認められることはない。
  2. 2債権者は、詐害行為によって利益を受けた者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しをすることはできるが、その行為によって利益を受けた者に移転した財産の返還を請求することはできない。
  3. 3債務者が、その有する不動産を処分した場合であっても、当該不動産を譲り受けた者から当該不動産の時価相当の対価を取得していれば、債権者による詐害行為取消請求が認められることはない。
  4. 4詐害行為の目的である財産が可分であり、かつ、その価額が被保全債権の額を超過するときは、債権者は、被保全債権の額の限度においてのみ詐害行為の取消しを請求することができる。

正解

4. 詐害行為の目的である財産が可分であり、かつ、その価額が被保全債権の額を超過するときは、債権者は、被保全債権の額の限度においてのみ詐害行為の取消しを請求することができる。

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解説

改正民法424条の8第1項により、詐害行為取消請求は被保全債権の額の限度においてのみすることができる(可分な財産の場合)。よってエが適切。アは改正民法424条3項により、被保全債権が詐害行為前の「原因」に基づいて発生したものであれば足り、被保全債権そのものが詐害行為前に発生していることまでは要求されない。イは改正民法424条の6第1項により、債権者は受益者に対する詐害行為取消請求として、債務者がした行為の取消しとともに、「その行為によって受益者に移転した財産の返還」を請求することができる。ウは改正民法424条の2により、債務者が相当の対価を得てした財産処分行為は、隠匿等処分意思等の特別の要件を満たす場合に限り詐害行為取消の対象となるが、「認められることはない」とは言えない(要件次第で取消可能)。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和2年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第19問)

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