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経営法務難易度: 標準2019年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第16問

問題

以下の会話は、中小企業診断士であるあなたと、県内で複数の和菓子店を展開する甲株式会社の代表取締役A氏との間で行われたものである。会話の中の空欄に入る記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 A氏:「うちで販売するどら焼きの名前が、昨年、乙株式会社が『菓子・パン』について登録した商標と類似するそうで、直ちに販売を中止しなさい、という内容です。」 あなた:「確か、御社のどら焼きは昭和の時代から販売している名物商品ですよね。それであれば、先使用権を主張できるかもしれませんよ。」 A氏:「その先使用権とはどういうものですか。」 あなた:「不正競争の目的でなく、   、継続してその商標の使用をする権利を有する、という商標法上の規定です。」

選択肢

  1. 1乙株式会社の商標登録出願前から、御社がどら焼きについて御社商標を使用し、または使用する準備をしているときは
  2. 2乙株式会社の商標登録出願前から、御社がどら焼きについて御社商標を使用していた結果、乙株式会社の商標登録出願の際、現に御社商標が御社の業務に係るどら焼きを表示するものとして、需要者の間に広く認識されているときは
  3. 3乙株式会社の商標登録前から、御社がどら焼きについて御社商標を使用し、または使用する準備をしているときは
  4. 4乙株式会社の商標登録前から、御社がどら焼きについて御社商標を使用していた結果、乙株式会社の商標登録の際、現に御社商標が御社の業務に係るどら焼きを表示するものとして、需要者の間に広く認識されているときは

正解

2. 乙株式会社の商標登録出願前から、御社がどら焼きについて御社商標を使用していた結果、乙株式会社の商標登録出願の際、現に御社商標が御社の業務に係るどら焼きを表示するものとして、需要者の間に広く認識されているときは

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解説

商標法32条1項は商標の先使用権について「他人の商標登録出願前から日本国内において不正競争の目的でなくその商標登録出願に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についてその商標又はこれに類似する商標の使用をしていた結果、その商標登録出願の際……現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する」と規定する。基準時は「商標登録出願前」かつ「商標登録出願の際」に「需要者の間に広く認識されている(周知性)」ことを要する。よってイが適切。アは周知性要件を欠き、ウとエは基準時が「商標登録前」(登録は出願より後)となっており誤り。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和元年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第14問)

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