問題
選択肢
- 1課税平準化の理論によれば、課税による超過負担を最小化する観点から、異時点間の税収の変動を抑えるように年々の国債発行額を決定するのが望ましい。
- 2貨幣数量説が成立する古典派経済学の枠組みでは、国債発行を伴う財政政策は、金利の低下を通じて民間投資を促進する効果を持つ。
- 3ケインズ経済学の枠組みでは、流動性のわなが存在する状況下での国債発行を伴う財政政策は、金利の上昇を引き起こすために無効となる。
- 4国債の中立命題によれば、ある時点での国債発行は、家計に将来時点での増税を予期させるために、マクロ経済に与える効果は中立的となる。
正解
1. 課税平準化の理論によれば、課税による超過負担を最小化する観点から、異時点間の税収の変動を抑えるように年々の国債発行額を決定するのが望ましい。
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解説
正しいのは課税平準化の理論に関する記述。バローの課税平準化理論(tax smoothing)では、課税の歪み(超過負担=死荷重)は税率の2乗に比例するため、税収を時系列で平準化することで歪みを最小化できる。景気循環時の財政赤字(国債発行)を平準化手段として用いるのが望ましい。貨幣数量説の記述は誤りで、古典派の枠組みでは財政政策は完全クラウディングアウトで無効(金利低下→投資促進ではない)。流動性のわなの記述も誤りで、流動性のわなではLMが水平で金利が下限固定、財政政策は金利上昇なしで効果大(無効ではなく有効)。国債の中立命題の記述は、リカード=バローの中立命題が「家計が増税を予期して貯蓄を増やすため」効果が相殺されるという説明ではあるものの、課税平準化の記述が最も明快な「正しい記述」のためこちらが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和5年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第11問 設問2)
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