問題
選択肢
- 1手付が違約手付の趣旨で交付された場合、証約手付の性質はない。
- 2手付が解約手付の効力を有する場合、売主は、買主に対し、口頭により手付の倍額を償還する旨を告げその受領を催告することにより、売買契約を解除することができる。
- 3手付が解約手付の効力を有する場合、買主はその手付を放棄し、契約の解除をすることができるが、売主が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
- 4手付が損害賠償額の予定としての効力を有する場合、解約手付の効力を有することはない。
正解
3. 手付が解約手付の効力を有する場合、買主はその手付を放棄し、契約の解除をすることができるが、売主が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
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解説
民法557条1項は「買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない」と規定する。よってウが適切。アは違約手付(違約罰または損害賠償の予定)の場合でも、契約が成立した証拠としての証約手付の性質は当然に併有する(手付の三機能:証約・解約・違約)。イは民法557条1項により売主の解約には「倍額の現実の提供」が必要で、口頭での告知・受領催告では足りない(2017年改正で「現実の提供」が明文化)。エは判例(最判昭和24年10月4日)により、損害賠償額の予定としての手付(違約手付)と解約手付の効力は両立可能で、当事者の意思解釈によって認められる。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和6年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第21問)
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