問題
A社はB社に対し1000万円の貸金債権を有しているが、B社が唯一の資産である土地を第三者に売却しようとする動きを察知した。本案訴訟の判決を待っていては将来の強制執行が困難になるおそれがある場合に、A社が採るべき民事保全の手続として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1係争物に関する仮処分を申し立て、B社の土地について処分禁止の登記を求める
- 2仮の地位を定める仮処分を申し立て、B社に金銭の支払を命じる仮の決定を求める
- 3金銭債権の保全のため、B社の土地について仮差押えを申し立てる
- 4本案勝訴を確実にするため、判決確定前に当該土地の所有権移転登記をA社名義に移す本登記を求める
正解
3. 金銭債権の保全のため、B社の土地について仮差押えを申し立てる
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解説
金銭債権の将来の強制執行を保全する目的では「仮差押え」を用いる(民事保全法20条)。仮差押えは債務者の責任財産が散逸するのを防ぐため、特定の財産の処分を暫定的に禁止する保全処分である。これに対し「係争物に関する仮処分」(処分禁止・占有移転禁止の仮処分等、同法23条1項)は、特定物の引渡請求権など金銭債権以外の請求権を保全するものであり、本件の貸金債権の保全には適さない。「仮の地位を定める仮処分」(23条2項)は争いのある権利関係に暫定的地位を定めるもので、金銭支払を命じる本案的満足を保全段階で得るものではない。本登記は確定判決等がなければできない。よって仮差押えが正しい。
一問一答
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