問題
A社は所有する倉庫をB社に賃貸していたが、所有権をC社に譲渡した。物権の追及力に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1所有権は物に対する全面的支配権であり、使用・収益・処分の各権能を含むが、賃貸により使用権能を一時的に制限することができる。
- 2所有権を譲渡しても登記を移転しない限り、譲渡人A社が引き続き完全な所有者として扱われ、C社は一切の権利を取得しない。
- 3所有権は永久に消滅しない権利であるから、A社はC社へ譲渡した後も第三者に対して所有権を主張し続けることができる。
- 4所有権者は目的物を自由に処分できないため、A社が倉庫をC社へ譲渡するには賃借人B社の承諾が必要である。
正解
1. 所有権は物に対する全面的支配権であり、使用・収益・処分の各権能を含むが、賃貸により使用権能を一時的に制限することができる。
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解説
所有権は目的物を使用・収益・処分できる全面的・包括的な支配権(民法206条)であり、賃貸によって使用・収益権能を一時的に他人へ委ねても所有権そのものは譲渡人に残る。所有権の譲渡は当事者の意思表示のみで効力を生じ(176条)、登記は第三者対抗要件にすぎないから、登記未了でもC社は所有権を取得する(登記を移転しない限りC社は一切の権利を取得しないとする記述は誤り)。譲渡後はA社は所有者でなくなるため第三者に所有権を主張できず(譲渡後もA社が所有権を主張し続けられるとする記述は誤り)、また処分に賃借人の承諾は不要である(C社への譲渡に賃借人B社の承諾が必要とする記述は誤り)。なお賃貸借に対抗要件があればC社は賃貸人の地位を承継する。
一問一答
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