問題
当期に発生した数理計算上の差異¥600,000(借方差異・退職給付債務の増加)について、当期から平均残存勤務期間10年で定額法により費用処理する。当期の費用処理額を計上する。
選択肢
- 1(借) 退職給付費用 600,000 / (貸) 退職給付引当金 600,000
- 2(借) 退職給付費用 60,000 / (貸) 退職給付引当金 60,000
- 3(借) 退職給付引当金 60,000 / (貸) 退職給付費用 60,000
- 4(借) 退職給付費用 60,000 / (貸) 現金 60,000
正解
2. (借) 退職給付費用 60,000 / (貸) 退職給付引当金 60,000
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解説
数理計算上の差異とは、年金資産の期待運用収益と実際の運用成果との差や、退職給付債務の数理計算に用いた見積りと実績との差、見積りの変更などにより生じる差異をいう。これを発生した期に一括費用処理せず、原則として平均残存勤務期間以内の一定の年数で規則的に按分処理することで、損益の期間的な平準化を図る。本問は当期発生の借方差異すなわち退職給付債務が見積りより増加した差異であり、定額法による当期費用処理額=¥600,000÷10年=¥60,000を退職給付費用(費用)として計上し、退職給付引当金(負債)を同額増加させる。差異の総額¥600,000をそのまま計上するのではなく、当期負担分の¥60,000のみを費用化する点が誤りやすい。残額は翌期以降に同じ要領で順次費用処理していく。借方差異は債務の増加を意味するため費用を増やし引当金を増やす方向に働くことを、貸方差異の場合と対比して理解しておきたい。
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