問題
原状回復に関する特約の有効性について、判例(最判平成17年12月16日)の立場として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1通常損耗の補修費用を借主に負担させる特約は、いかなる場合も無効である。
- 2通常損耗の補修費用を借主に負担させる特約は、その内容が契約書に具体的に明記されていなくても有効である。
- 3通常損耗の補修費用を借主に負担させる特約は、①特約の必要性と合理性、②借主が特約による義務負担の意思表示をしていること、③通常損耗の範囲が契約書等で具体的に明記されている等の要件を満たして初めて有効となる。
- 4通常損耗の補修費用を借主に負担させる特約は、貸主が一方的に定めれば有効となる。
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正解
3. 通常損耗の補修費用を借主に負担させる特約は、①特約の必要性と合理性、②借主が特約による義務負担の意思表示をしていること、③通常損耗の範囲が契約書等で具体的に明記されている等の要件を満たして初めて有効となる。
解説
最判平成17年12月16日は、通常損耗を借主負担とする特約について「①特約の必要性と暴利的でないなどの合理性が客観的に認められること、②借主が特約による義務を負うことを認識し、合意の内容としたこと、③通常損耗の範囲が賃貸借契約書に具体的に明記されているか、口頭で説明され借主が明確に認識していること」が必要として、要件を満たさない特約を無効とした(肢3が正しい)。肢1は要件を満たせば有効なので誤り。肢2・肢4は判例の趣旨に反し誤り。