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憲法難易度: 標準2021年度

行政書士 過去問憲法 第5問

問題

インフルエンザウイルス感染症まん延防止のため、政府の行政指導により集団的な予防接種が実施されたところ、それに伴う重篤な副反応により死亡したXの遺族が、国を相手取り損害賠償もしくは損失補償を請求する訴訟を提起した(予防接種と副反応の因果関係は確認済み)場合に、これまで裁判例や学説において主張された憲法解釈論の例として、妥当でないものはどれか。

選択肢

  1. 1予防接種に伴う特別な犠牲については、財産権の特別犠牲に比べて不利に扱う理由はなく、後者の法理を類推適用すべきである。
  2. 2予防接種自体は、結果として違法だったとしても無過失である場合には、いわゆる谷間の問題であり、立法による解決が必要である。
  3. 3予防接種に伴い、公共の利益のために、生命・身体に対する特別な犠牲を被った者は、人格的自律権の一環として、損失補償を請求できる。
  4. 4予防接種による違法な結果について、過失を認定することは原理的に不可能なため、損害賠償を請求する余地はないというべきである。
  5. 5財産権の侵害に対して損失補償が出され得る以上、予防接種がひき起こした生命・身体への侵害についても同様に扱うのは当然である。

正解

4. 予防接種による違法な結果について、過失を認定することは原理的に不可能なため、損害賠償を請求する余地はないというべきである。

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解説

正解は4(妥当でないもの)。予防接種禍をめぐっては、無過失でも救済を図るため損失補償(憲法29条3項の類推など)や、生命・身体の特別犠牲に対する補償を認める解釈論が主張されてきた。一方、4は『過失認定は原理的に不可能で損害賠償の余地がない』と断ずるが、判例・実務はむしろ予診を尽くさなかった等として国の過失を広く認定し損害賠償を認めてきており、この見解は妥当でない。1・2・3・5はいずれも財産権補償の法理を生命・身体へ及ぼす、あるいは立法的解決を要する谷間の問題とする議論として実際に主張されたものである。(出典: 令和3年度 行政書士試験 問題3)

一問一答

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