問題
使用者責任(民法715条)に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らし、妥当でないものはどれか。
選択肢
- 1使用者は被用者の選任及び監督について相当の注意をしたことを証明すれば免責される。
- 2判例上、使用者の免責が認められることはほとんどない。
- 3使用者は被害者に賠償した場合、被用者に求償できる。
- 4被用者の不法行為が事業の執行につき行われたものであることが要件である。
- 5「事業の執行につき」の判断は外形標準説によって広く解釈される。
解答と解説を見る
正解
1. 使用者は被用者の選任及び監督について相当の注意をしたことを証明すれば免責される。
解説
民法715条1項ただし書きでは使用者の免責を認めていますが、判例上この免責はほとんど認められていません(事実上の無過失責任)。したがって2が妥当であり、1の記述は条文上は正しいものの、判例の趣旨に照らすと実質的に免責の立証は極めて困難です。ただし本問では条文上は妥当な1が選択肢として出題されているため、最も妥当でないとはいえません。出題の意図は「免責される」との断定が実態と異なる点です。