問題
法人格否認の法理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1法人格否認の法理が適用されると、当該会社の法人格は将来にわたって消滅する
- 2法人格否認の法理は、会社法に明文の規定が置かれている
- 3法人格が形骸にすぎない場合や濫用される場合に、当該事案限りで法人格を否定する判例法理である
- 4法人格否認の法理は持分会社にのみ適用され、株式会社には適用されない
正解
3. 法人格が形骸にすぎない場合や濫用される場合に、当該事案限りで法人格を否定する判例法理である
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解説
法人格否認の法理は、法人格が全くの形骸にすぎない場合(形骸事例)や、法律の適用を回避する等の目的で濫用される場合(濫用事例)に、当該具体的事案の解決に必要な限度で会社の法人格を否定し、背後の社員と会社を同一視する判例法理である(最判昭和44年2月27日)。したがって「形骸化・濫用の場合に当該事案限りで法人格を否定する判例法理」が正しい。「適用されると法人格が将来にわたって消滅する」とするものは誤りで、否認は当該事案限りの相対的なものにとどまり会社の法人格自体が消滅するわけではない。「会社法に明文の規定が置かれている」とするものも誤りで、これは会社法3条の法人性を前提としつつ信義則等を根拠に判例が形成した法理で明文規定はない。「持分会社にのみ適用され株式会社には適用されない」とするものも根拠がなく誤りである。
一問一答
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