問題
わが国の固定資産の減損会計において、減損損失の戻入れを行わないこととされている論拠として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1戻入れを認めると減損損失の計上額が過大になるため
- 2戻入れは税法上損金算入が認められないため
- 3戻入れを行うと固定資産の時価評価が強制されてしまうため
- 4減損の存在が相当程度確実な場合に限って減損損失を認識・測定しており、戻入れは事務的負担や主観的判断による恣意性の介入をもたらすため
正解
4. 減損の存在が相当程度確実な場合に限って減損損失を認識・測定しており、戻入れは事務的負担や主観的判断による恣意性の介入をもたらすため
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解説
固定資産の減損に係る会計基準は減損損失の戻入れを行わないと定める。その論拠は、減損は将来キャッシュフローの回収可能性を反映した測定であり、減損の存在が相当程度確実な場合に限って認識・測定を行っていること、加えて戻入れを認めると回収可能価額の再評価に伴う事務的負担が増し、見積りに主観的判断による恣意性が入り込む余地が大きくなることにある。「計上額が過大になる」という説明は戻入れ否定の直接的な理由ではない。「税法上損金算入が認められない」ことは会計処理の論拠ではなく、会計基準は課税所得計算とは独立に定められる。「時価評価が強制される」という説明も誤りで、減損会計は取得原価基準の枠内で回収可能性の低下を反映する処理であり全面時価評価を導入するものではない。したがって恣意性排除等が戻入れ禁止の論拠である。
一問一答
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