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民法難易度: 2021年度

司法書士 過去問民法 第349問

問題

権利質に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。 ア 質権の目的である金銭債権の弁済期が到来したときは,質権者は,被担保債権の弁済期の到来前であっても,質権の目的である金銭債権を直接取り立てることができる。 イ 権利質は,質権者自身に対する債権をその目的とすることができない。 ウ 債権の目的物が金銭でないときは,その債権を目的とする質権を有する質権者は,弁済として受けた物について質権を有する。 エ 当事者が譲渡を禁止する旨の意思表示をした債権を目的とする質権の設定は,その意思表示がされたことを質権者が知っていたときは,無効である。 オ AがBのためにCに対する債権を目的とする質権を設定し,Cに確定日付のある証書によってその通知をしたときは,Bは,その後にこの債権を差し押さえたAの他の債権者に対し,質権の設定を対抗することができる。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アエ
  3. 3イウ
  4. 4ウオ
  5. 5エオ

正解

4. ウオ

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解説

正解は「ウオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。質権の目的である債権の弁済期が質権者の債権(被担保債権)の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができるにとどまる(民法366条3項)。被担保債権の弁済期が到来する前に直接取り立てることはできない。根拠:民法366条 イ=誤り。質権者自身が債務者である債権を目的として質権を設定することも認められる。この場合、質権の実行によって混同を生ずるにすぎず、質権の設定自体が否定されるものではない。根拠:民法362条1項 ウ=正しい。債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する(民法366条4項)。目的債権が現実の給付に転化しても担保としての価値を維持させる趣旨である。根拠:民法366条4項 エ=誤り。当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示をしたときであっても、債権の譲渡はその効力を妨げられない(民法466条2項)。質権の設定についても同様であり、質権者が譲渡制限の意思表示を知っていたとしても質権の設定が無効となることはない。この場合、債務者は履行を拒むこと等ができるにとどまる(同条3項)。根拠:民法466条2項・3項、362条2項 オ=正しい。債権を目的とする質権の設定は、第三債務者に通知をし、又は第三債務者が承諾しなければ、第三債務者その他の第三者に対抗することができず(民法364条)、第三債務者以外の第三者に対抗するには確定日付のある証書によることを要する(民法467条2項の準用)。確定日付のある証書による通知をした以上、その後の差押債権者に対して質権の設定を対抗することができる。根拠:民法364条、467条2項 以上より、正しいのはウとオであり、正解は「ウオ」となる。(出典: 令和3年度 司法書士試験 午前の部 第12問)

一問一答

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