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民法難易度: 2024年度

司法書士 過去問民法 第289問

問題

先取特権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 共益の費用のうち全ての債権者に有益でなかったものについては、共益の費用の先取特権は、その費用によって利益を受けた債権者に対してのみ存在する。 イ 建物の賃借権の譲渡が適法にされた場合であっても、建物の賃貸人の先取特権は、賃借権の譲受人がその建物に備え付けた動産には及ばない。 ウ 不動産の工事の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増加額についてのみ存在する。 エ 同一の動産について動産の保存の先取特権が互いに競合する場合には、前の保存者が後の保存者に優先する。 オ 不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為の前にその費用の予算額を登記しなければならない。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アウ
  3. 3イエ
  4. 4ウオ
  5. 5エオ

正解

2. アウ

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解説

正解は「アウ」。ア=正しい。民法307条2項は、共益の費用のうちすべての債権者に有益でなかったものについては、先取特権はその費用によって利益を受けた債権者に対してのみ存在すると定める。利益を受けていない債権者との関係で優先権を認める理由がないからである。イ=誤り。民法314条は、賃借権の譲渡または転貸の場合には、賃貸人の先取特権は譲受人または転借人の動産にも及ぶと定める。適法な譲渡・転貸であっても賃貸人の担保を確保する趣旨である。ウ=正しい。民法327条2項は、不動産の工事の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増加額についてのみ存在すると定める。工事による価値の増加分に着目した担保だからである。エ=誤り。民法330条1項後段は、同一の動産について第2順位の動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先すると定める。後の保存行為があってこそ前の保存の効果も維持されるためである。オ=誤り。民法337条は、不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならないと定める。あらかじめ費用の予算額を登記しなければならないのは不動産の工事の先取特権である(同法338条1項)。したがって正しいのはアとウである。(出典: 令和6年度 司法書士試験 午前の部 第12問)

一問一答

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