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会社法・商法難易度: 2021年度

司法書士 過去問会社法・商法 第192問

問題

株式会社の事業譲渡等に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。 ア 株式会社が事業の全部の譲渡をする場合において,株主総会において当該事業譲渡の承認と同時に会社の解散が決議されたときは,当該事業譲渡に反対した株主は,当該株式会社に対し,自己の有する株式を買い取ることを請求することができる。 イ 株式会社が事業の重要な一部の譲渡をする場合であっても,いわゆる簡易事業譲渡の要件を満たすときは,株主総会の決議による承認を受ける必要がない。 ウ 株式会社がその事業の全部を賃貸するとの契約を締結するときは,株主総会の決議によって,その承認を受けなければならない。 エ 株式会社が子会社Aに対して子会社Bの株式の一部を譲渡する場合には,当該譲渡により譲り渡す株式の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の 5 分の 1 を超え,当該譲渡の効力発生日において子会社Bの議決権の総数の過半数の議決権を有しないときであっても,株主総会の決議による承認を受ける必要はない。 オ 株式会社が他の法人の事業の全部の譲受けをする場合において,譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは,当該株式会社の取締役は,当該事業の全部の譲受けに係る契約の承認を受ける株主総会において,当該株式に関する事項を説明しなければならない。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウオ

正解

2. アエ

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解説

正解は「アエ」(誤っているものの組合せ)。 ア=誤り。事業の全部の譲渡をする場合において、当該事業譲渡の承認と同時に株主総会の決議によって解散が決議されたときは、反対株主の株式買取請求は認められない(会社法469条1項1号)。解散により残余財産の分配を受けることとなり、別途買取請求を認める必要がないからである。根拠:会社法469条1項1号 イ=正しい。事業の重要な一部の譲渡であっても、譲り渡す資産の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものは、株主総会の決議による承認を要しない(会社法467条1項2号かっこ書)。根拠:会社法467条1項2号 ウ=正しい。事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任、他人と事業上の損益の全部を共通にする契約その他これらに準ずる契約の締結、変更又は解約をするときは、株主総会の決議によって承認を受けなければならない(会社法467条1項4号)。事業譲渡に準ずる影響を株主に及ぼすからである。根拠:会社法467条1項4号 エ=誤り。子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡は、譲り渡す株式等の帳簿価額が総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1を超え、かつ、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないこととなる場合には、株主総会の決議による承認を受けなければならない(会社法467条1項2号の2)。本問は両方の要件を満たすから承認を要する。根拠:会社法467条1項2号の2 オ=正しい。他の会社(外国会社その他の法人を含む)の事業の全部の譲受けをする場合において、譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は、当該事業の全部の譲受けに係る契約の承認を受ける株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない(会社法467条2項)。自己株式の取得となるため株主に情報を提供する趣旨である。根拠:会社法467条2項 以上より、誤っているのはアとエであり、正解は「アエ」となる。(出典: 令和3年度 司法書士試験 午前の部 第32問)

一問一答

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