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会社法・商法難易度: 標準2021年度

司法書士 過去問会社法・商法 第195問

問題

倉庫営業に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。 ア 寄託者又は倉荷証券の所持人は,倉庫営業者の営業時間内であれば,いつでも,寄託物の見本の提供を求めることができる。 イ 当事者が寄託物の保管期間を定めなかった場合には,倉庫営業者は,やむを得ない事由があるときであっても,寄託物の入庫の日から 6 か月を経過した後でなければ,その返還をすることができない。 ウ 倉庫営業者は,その営業の範囲内において寄託を受けた場合であっても,報酬を受けないときは,自己の財産に対するのと同一の注意をもって,寄託物を保管する義務を負うことになる。 エ 倉庫営業者が寄託物の損傷につき悪意でなかった場合には,寄託物の損傷についての倉庫営業者の責任に係る債権は,寄託物の出庫の日から 1 年間行使しないときに,時効によって消滅する。 オ 倉庫営業者は,寄託物の全部ではなく一部を出庫するにとどまる場合には,出庫の割合に応じた保管料の支払を請求することはできない。

選択肢

  1. 1アエ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イオ
  5. 5ウエ

正解

1. アエ

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解説

正解は「アエ」(正しいものの組合せ)。 ア=正しい。寄託者又は倉荷証券の所持人は、倉庫営業者の営業時間内は、いつでも、寄託物の点検若しくはその見本の提供を求め、又はその保存に必要な処分をすることができる(商法609条)。寄託物の状態を把握する機会を保障する趣旨である。根拠:商法609条 イ=誤り。倉庫営業者は、寄託物の出庫の時期の定めの有無にかかわらず、寄託物の入庫の日から6か月を経過した後でなければその返還をすることができないが、やむを得ない事由があるときは、この限りでない(商法612条)。やむを得ない事由がある場合の例外が定められている。根拠:商法612条 ウ=誤り。商人がその営業の範囲内において寄託を受けた場合には、報酬を受けないときであっても、善良な管理者の注意をもって寄託物を保管しなければならない(商法595条)。無報酬の受寄者が自己の財産に対するのと同一の注意で足りるとする民法659条の特則である。根拠:商法595条、民法659条 エ=正しい。寄託物の滅失又は損傷についての倉庫営業者の責任に係る債権は、寄託物の出庫の日から1年間行使しないときは、時効によって消滅する(商法617条1項)。ただし、倉庫営業者が寄託物の滅失又は損傷につき悪意であった場合には、この規定は適用されない(同条3項)。本問は悪意でない場合であるから1年の時効にかかる。根拠:商法617条 オ=誤り。倉庫営業者は、寄託物の出庫の時以後でなければ保管料等の支払を請求することができないが、寄託物の一部を出庫するときは、その割合に応じてその支払を請求することができる(商法611条)。根拠:商法611条 以上より、正しいのはアとエであり、正解は「アエ」となる。(出典: 令和3年度 司法書士試験 午前の部 第35問)

一問一答

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