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民法難易度: 2022年度

司法書士 過去問民法 第323問

問題

時効に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5までのうち、どれか。 ア 貸金の返還の訴えが提起された後、その訴えが取り下げられた場合には、時効の完成猶予の効力は生じない。 イ 債権者が債務者の財産に仮差押えをした場合には、時効の完成が猶予され、その事由が終了した時から、新たに時効が進行する。 ウ 権利についての協議を行う旨の合意が書面でされ、時効の完成が猶予されている間に、再度、権利についての協議を行う旨の合意がされた場合においては、当該合意による時効の完成猶予の効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて 5 年を超えることができない。 エ 催告によって時効の完成が猶予されている間に、再度の催告があった場合には、再度の催告があった時から 6 か月を経過するまでの間は、時効は完成しない。 オ 執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者の申立てにより財産開示手続が実施された場合には、その事由が終了するまでの間は、時効は完成しない。

選択肢

  1. 1アエ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5ウオ

正解

5. ウオ

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解説

正解は「ウオ」(正しいものの組合せ)。平成29年改正により、時効の中断・停止は「更新」「完成猶予」に再構成された。 ア=誤り。裁判上の請求がされた場合には、その事由が終了するまでの間は時効は完成せず、確定判決等によらずに終了したときは、その終了の時から6か月を経過するまでの間は時効が完成しない(民法147条1項柱書かっこ書)。訴えが取り下げられた場合も完成猶予の効力は生じており、取下げの時から6か月間は時効が完成しない。根拠:民法147条1項1号 イ=誤り。仮差押え及び仮処分については、その事由が終了した時から6か月を経過するまでの間は時効が完成しないという完成猶予の効力が認められるにとどまり(民法149条)、時効の更新の効力は生じない。新たに時効が進行するのは更新の場合である。根拠:民法149条、147条2項 ウ=正しい。権利についての協議を行う旨の書面による合意によって時効の完成が猶予されている間に再度の合意がされたときは、更に完成猶予の効力を生ずるが、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができない(民法151条2項)。合意の繰り返しによる無限の引き延ばしを防ぐ趣旨である。根拠:民法151条2項 エ=誤り。催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、時効の完成猶予の効力を有しない(民法150条2項)。催告を繰り返すことによって時効の完成を先延ばしすることは認められない。根拠:民法150条2項 オ=正しい。強制執行、担保権の実行、民事執行法195条に規定する競売、財産開示手続又は第三者からの情報取得手続が行われた場合には、その事由が終了するまでの間は時効は完成しない(民法148条1項4号)。財産開示手続も完成猶予事由として明示されている。根拠:民法148条1項 以上より、正しいのはウとオであり、正解は「ウオ」となる。(出典: 令和4年度 司法書士試験 午前の部 第6問)

一問一答

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