司法書士に戻る
会社法・商法難易度: 標準2022年度

司法書士 過去問会社法・商法 第180問

問題

株式の担保化に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。 ア 株券発行会社の株式の質入れは、当該株式に係る株券を交付しなくても、当事者間の合意によりその効力を生ずる。 イ 株式の質権者であって、株主名簿に質権に関する所定の事項が記載又は記録されていないものは、剰余金の配当によって当該株式の株主が受けることのできる金銭等に物上代位することができない。 ウ 株式の質権者は、株式会社に対し、質権に関する所定の事項を株主名簿に記載又は記録することを請求することができる。 エ 株券発行会社の株式の質権者は、継続して当該株式に係る株券を占有しなければ、その質権をもって第三者に対抗することができない。 オ 商行為によって生じた債権を担保するために行われた株式の質入れについては、その質権の設定行為において、質権者に弁済としてその株式を取得させることを約することができる。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5エオ

正解

5. エオ

詳しい解説を見る

解説

正解は「エオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。株券発行会社の株式の質入れは、当該株式に係る株券を交付しなければ、その効力を生じない(会社法146条2項)。株券の交付が効力要件とされている点で、株券不発行会社における意思表示のみによる質入れと異なる。根拠:会社法146条2項 イ=誤り。株式の質権者は、質権の目的である株式について株主が受けることのできる金銭等に対して物上代位することができる(会社法151条1項)。株主名簿に質権に関する事項の記載又は記録がされていない略式質の場合でも物上代位は認められ、記載又は記録が必要となるのは、会社から直接支払等を受ける登録株式質権者としての権利行使の場面である。根拠:会社法151条1項、154条1項 ウ=誤り。質権者の氏名又は名称及び住所等を株主名簿に記載又は記録することを請求することができるのは、株式に質権を設定した者、すなわち株主である(会社法148条)。質権者が単独で請求することはできない。根拠:会社法148条 エ=正しい。株券発行会社の株式の質権者は、継続して当該株式に係る株券を占有しなければ、その質権をもって株式会社その他の第三者に対抗することができない(会社法147条2項)。占有が対抗要件であるから、株券を返還すれば対抗力を失う。根拠:会社法147条2項 オ=正しい。商行為によって生じた債権を担保するために設定した質権については、流質契約を禁止する民法349条の規定は適用されない(商法515条)。したがって質権者に弁済として株式を取得させる旨を質権設定行為において約することができる。根拠:商法515条、民法349条 以上より、正しいのはエとオであり、正解は「エオ」となる。(出典: 令和4年度 司法書士試験 午前の部 第29問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

会社法・商法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。