司法書士に戻る
不動産登記法難易度: 2022年度

司法書士 過去問不動産登記法 第262問

問題

抵当権又は根抵当権の仮登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 土地の所有権を目的とする不動産登記法第 105 条第 1 号による根抵当権の設定の仮登記がされている場合において、当該根抵当権の担保すべき元本が根抵当権者の請求により確定したときは、元本確定の仮登記を申請することができる。 イ 根抵当権の設定の登記のある土地についてする当該根抵当権の極度額増額の予約を原因とする不動産登記法第 105 条第 2 号による根抵当権の変更請求権保全の仮登記は、当該仮登記につき登記上の利害関係を有するAの承諾を証するAが作成した情報又はAに対抗することができる裁判があったことを証する情報の提供がない場合であっても、付記登記によってすることができる。 ウ 土地の所有権を目的として、乙区 1 番でAを登記名義人とする抵当権の設定の登記がされ、乙区 2 番で不動産登記法第 105 条第 1 号によるBを登記名義人とする根抵当権の設定の仮登記がされている場合には、乙区 1 番の登記を順位 2 番とし、乙区 2 番の仮登記を順位 1 番とする順位の変更の登記を申請することはできない。 エ Aが所有権の登記名義人である土地について、農地法所定の許可があったことを停止条件とする不動産登記法第 105 条第 2 号によるAからBへの条件付所有権移転仮登記がされている場合には、当該仮登記された条件付所有権を目的として、当該許可があったことを停止条件とする同号によるCを根抵当権者とする条件付根抵当権設定の仮登記を申請することができる。 オ 同一の登記所の管轄区域内にあり、いずれもAが所有権の登記名義人である甲土地と乙土地について、それぞれBを根抵当権者とし、根抵当権の担保すべき債権の範囲、債務者及び極度額を同一とする根抵当権の設定の仮登記を申請する場合には、仮登記の登記原因及びその日付が同一であったとしても、一の申請情報によって申請することはできない。(参考)不動産登記法第 105 条 仮登記は、次に掲げる場合にすることができる。一 第 3 条各号に掲げる権利について保存等があった場合において、当該保存等に係る登記の申請をするために登記所に対し提供しなければならない情報であって、第 25 条第 9 号の申請情報と併せて提供しなければならないものとされているもののうち法務省令で定めるものを提供することができないとき。二 第 3 条各号に掲げる権利の設定、移転、変更又は消滅に関して請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含む。)を保全しようとするとき。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5エオ

正解

5. エオ

詳しい解説を見る

解説

正解は「エオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。根抵当権の設定の仮登記がされているにすぎない段階では、根抵当権はいまだ本登記としての効力を有していない。この状態で担保すべき元本が確定したとしても、元本の確定の登記を仮登記として申請することはできない。根拠:不動産登記法105条、民法398条の19 イ=誤り。極度額の変更は、利害関係を有する第三者の承諾がなければすることができず(民法398条の5)、また権利の変更の登記が付記登記によってされるのは登記上の利害関係を有する第三者の承諾がある場合に限られる(不動産登記法66条)。したがって承諾を証する情報等の提供がない場合に付記登記によってすることはできない。根拠:民法398条の5、不動産登記法66条 ウ=誤り。抵当権の順位の変更の登記は、仮登記された根抵当権を当事者として申請することもできる。仮登記であっても順位保全の効力を有しており、順位を変更する実益があるからである。根拠:民法374条、不動産登記法89条1項 エ=正しい。仮登記された条件付所有権も処分の対象となり得るから、これを目的として、同じ条件が成就することを停止条件とする条件付根抵当権の設定の仮登記を申請することができる。根拠:不動産登記法105条2号、民法127条1項 オ=正しい。数個の不動産について同一の債権の担保として根抵当権を設定し、これを共同根抵当権とするには、その設定と同時に共同担保である旨の登記をしなければならないが(民法398条の16)、仮登記の段階でこの登記をすることはできない。したがって各不動産についての根抵当権の設定の仮登記は、登記原因及びその日付が同一であっても、一の申請情報によって申請することはできない。根拠:民法398条の16、不動産登記令4条 以上より、正しいのはエとオであり、正解は「エオ」となる。(出典: 令和4年度 司法書士試験 午後の部 第25問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

不動産登記法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。