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民法難易度: 2023年度

司法書士 過去問民法 第307問

問題

A、B及びCが各 3 分の 1 の持分の割合で甲土地を共有している場合の法律関係に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Aは、B及びCの同意を得なければ、自己の持分を放棄することができない。 イ 甲土地につき共有物の分割の裁判を行う場合には、裁判所は、Aに債務を負担させて、B及びCの持分全部を取得させる方法による分割を命ずることもできる。 ウ Cが所在不明である場合において、Aが甲土地にその形状又は効用の著しい変更を伴う変更を加えようとするときは、Aは、裁判所に対し、Bの同意を得てその変更を加えることができる旨の裁判を請求することができる。 エ AがBに対して甲土地の管理費用の支払を内容とする金銭債権を有する場合において、BがDに甲土地の持分を譲渡したときは、Aは、Bに対してその債権を行使することができなくなる。 オ Aが甲土地を駐車場として使用させる目的でDのために賃借権を設定する場合には、賃貸借の存続期間の長短にかかわらず、B及びCの同意が必要である。

選択肢

  1. 1アエ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4イエ
  5. 5ウオ

正解

3. イウ

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解説

正解は「イウ」(正しいものの組合せ)。令和3年改正により共有に関する規律が大きく改められた分野である。 ア=誤り。持分の放棄は相手方のない単独行為であり、他の共有者の同意を要しない。共有者の一人が持分を放棄したときは、その持分は他の共有者に帰属する(民法255条)。根拠:民法255条 イ=正しい。裁判による共有物の分割において、裁判所は、共有物の現物を分割する方法のほか、共有者に債務を負担させて他の共有者の持分の全部又は一部を取得させる方法(いわゆる賠償分割)により分割を命ずることができる(民法258条2項2号)。したがってAに債務を負担させ、B及びCの持分全部を取得させる分割も可能である。根拠:民法258条2項2号 ウ=正しい。共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、当該他の共有者以外の他の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる(民法251条2項)。所在不明のCがいる場合、Aは裁判所に対しBの同意を得て変更を加えることができる旨の裁判を請求することができる。根拠:民法251条2項 エ=誤り。共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる(民法254条)。持分の譲受人Dに対しても行使できるというにとどまり、譲渡人Bに対する債権が消滅するわけではない。根拠:民法254条 オ=誤り。共有物に賃借権等を設定する行為であっても、土地の賃借権等で存続期間が5年(樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等は10年)を超えないものは、共有物の管理に関する事項として各共有者の持分の価格の過半数で決することができる(民法252条4項2号)。持分3分の1のAが単独で決することはできないが、存続期間の長短を問わずB及びC全員の同意が必要とするのは誤りである。根拠:民法252条4項 以上より、正しいのはイとウであり、正解は「イウ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午前の部 第10問)

一問一答

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