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会社法・商法難易度: 標準2023年度

司法書士 過去問会社法・商法 第170問

問題

株式会社の定款に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 株式会社が、その発行する全部の株式ではなく、一部の株式についてのみ、その内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない場合であっても、当該株式会社は、会社法上の公開会社である。 イ 会社法上の公開会社でない取締役会設置会社においては、取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を選定することができる旨の定款の定めは、有効である。 ウ 株式会社は、定款の変更を目的とする株主総会の決議について、総株主の議決権の3 分の 1 以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行うことができる旨を定款で定めることができる。 エ 株式会社の資本金の額は、定款で定める必要はない。 オ 株式会社の債権者は、当該株式会社の定款の閲覧の請求をする場合には、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウオ

正解

5. ウオ

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解説

正解は「ウオ」(誤っているものの組合せ)。 ア=正しい。公開会社とは、その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう(会社法2条5号)。一部の株式にでも譲渡制限が付されていない株式があれば公開会社に当たる。根拠:会社法2条5号 イ=正しい。取締役会設置会社において、取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款の定めは有効である(最決平成29年2月21日)。株主総会は万能の機関ではないが、株主総会が取締役の選解任権を有する以上、代表取締役の選定権限を株主総会にも認めることは取締役会の監督権限を否定するものではないためである。根拠:会社法295条2項、362条2項3号 ウ=誤り。定款の変更は株主総会の特別決議による(会社法466条、309条2項11号)。特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあってはその割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う。定款で緩和できるのは定足数であって、決議要件を過半数に引き下げることはできない。根拠:会社法309条2項 エ=正しい。定款の絶対的記載事項は目的、商号、本店の所在地、設立に際して出資される財産の価額又はその最低額、発起人の氏名又は名称及び住所等であり(会社法27条)、資本金の額はこれに含まれない。資本金の額は登記事項ではあるが(会社法911条3項5号)、定款で定める必要はない。根拠:会社法27条、911条3項5号 オ=誤り。株主及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、定款の閲覧の請求等をすることができる(会社法31条2項)。この請求に際して理由を明らかにすることは求められていない。請求の理由を明らかにする必要があるのは会計帳簿等の閲覧謄写請求である(会社法433条1項)。根拠:会社法31条2項、433条1項 以上より、誤っているのはウとオであり、正解は「ウオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午前の部 第28問)

一問一答

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