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不動産登記法難易度: 2023年度

司法書士 過去問不動産登記法 第233問

問題

次のアからオまでの登記のうち、登記をすることができるものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 更地である甲土地に新築された表題登記のある乙建物を目的とし、乙建物の新築工事に要した費用を被担保債権として申請する不動産工事の先取特権の保存の登記 イ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、公正証書によりBを借地権者とする事業用借地権を設定する契約が締結されたが、当該事業用借地権の設定の登記がされないまま、AからCへの所有権の移転の登記がされた場合において、Cが当該契約を承諾したときの、Bを登記権利者、Cを登記義務者とし、AとBとの間で当該借地権を設定した日を登記原因の日付として申請する借地権の設定の登記 ウ 甲土地の一部を目的として地上権を設定する契約が締結されたが、甲土地の隣地との筆界を確認することができないために分筆の登記が未了であるときの、分筆未了を理由とした当該甲土地の一部について申請する地上権の設定の仮登記 エ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aがその配偶者であるBとの間にもうけた胎児Cに対して甲土地を贈与する旨の記載がある贈与証書を登記原因を証する情報として提供して、Cの出生前に申請する、AからCへの所有権の移転の登記 オ 工場財団に属した旨の登記がされている甲土地について、その所有権の登記名義人が、当該工場財団の抵当権者の同意を得て甲土地について賃貸借契約を締結した場合の、甲土地について申請する賃借権の設定の登記

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウエ

正解

4. イオ

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解説

正解は「イオ」(登記をすることができるものの組合せ)。 ア=することができない。不動産工事の先取特権の保存の登記は、工事を始める前に、その工事費用の予算額を登記しなければ効力を保存することができない(民法338条1項、不動産登記法86条1項)。建物が既に新築されて表題登記までされた後に申請することはできない。根拠:民法338条1項、不動産登記法86条 イ=することができる。事業用借地権の設定契約が公正証書によって締結された後、その登記がされないまま土地の所有権が第三者に移転した場合において、新所有者が当該契約を承諾したときは、借地権者を登記権利者、新所有者を登記義務者として、当初の設定契約の日を登記原因の日付とする借地権の設定の登記を申請することができる。設定行為自体は当初の当事者間で有効に成立しているからである。根拠:借地借家法23条、不動産登記法60条 ウ=することができない。一筆の土地の一部を目的として権利の設定の登記をすることはできず、これは仮登記であっても同様である。仮登記は登記すべき実体上の権利がありながら手続上の要件が備わらない場合等にされるものであって、そもそも一部を目的とする登記を可能にする制度ではない。分筆の登記を経る必要がある。根拠:不動産登記法105条 エ=することができない。胎児は、相続、遺贈及び不法行為に基づく損害賠償請求については既に生まれたものとみなされるが(民法886条等)、贈与を受けることについてはこの規定がない。したがって胎児を登記権利者として贈与を原因とする所有権の移転の登記を出生前に申請することはできない。根拠:民法886条、3条1項 オ=することができる。工場財団に属した旨の登記がされている土地は、原則として譲渡し又は所有権以外の権利の目的とすることができないが、抵当権者の同意を得た場合には賃貸することができる(工場抵当法13条2項)。したがって同意を得て締結された賃貸借契約に基づき、賃借権の設定の登記を申請することができる。根拠:工場抵当法13条2項 以上より、登記をすることができるのはイとオであり、正解は「イオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第12問)

一問一答

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