司法書士に戻る
不動産登記法難易度: 2023年度

司法書士 過去問不動産登記法 第239問

問題

共有の不動産に係る登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア A及びBが所有権の登記名義人である甲土地をAが単独で取得し、Aが所有権の登記名義人である乙土地をBが単独で取得する共有物分割の協議により甲土地の登記を申請する場合の登記原因は、共有物分割による交換である。 イ 所有権の登記がない建物の表題部所有者であるA及びBが、当該建物について所有権の保存の登記を申請する場合には、当該登記の申請情報と同一の申請情報により共有物の分割をしない旨の定めの登記を申請することができない。 ウ A及びBが所有権の登記名義人である甲土地について、Aが自己の持分をCに売却した後にBが自己の持分を放棄した場合には、AからCへの持分の移転の登記をする前であっても、持分放棄を登記原因とするBからCへの持分の移転の登記を申請することができる。 エ 甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、Aの法定相続人であるB及びCがそれぞれ自己の相続分をAの相続人でないDに贈与した場合には、相続分の贈与を登記原因として直接AからDへの所有権の移転の登記を申請することができる。 オ A及びBが所有権の登記名義人である甲土地のAの持分に対してCを債権者とする差押えの登記がされている場合において、A及びBが、Dに対して、同一の売買契約に基づいて、同一の日に甲土地のそれぞれの持分を売却したときであっても、A及びBからDへの共有者全員の持分の全部の移転の登記は、一の申請情報により申請することはできない。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウオ

正解

4. イオ

詳しい解説を見る

解説

正解は「イオ」(正しいものの組合せ)。 ア=誤り。数個の共有不動産について、各不動産をそれぞれ共有者の単独所有とする協議が成立した場合であっても、これは共有関係を解消する共有物分割であるから、登記原因は「共有物分割」である。持分が交換的に移転する結果になるとしても「共有物分割による交換」という登記原因は用いない。根拠:民法256条、不動産登記法59条3号 イ=正しい。共有物分割禁止の定めの登記は、所有権の変更の登記として、その定めに係る権利の共有者全員が共同して申請するものである(不動産登記法65条)。所有権の保存の登記とは登記の目的も申請の構造も異なるから、保存の登記の申請情報と同一の申請情報によって申請することはできない。根拠:不動産登記法65条、74条 ウ=誤り。持分の放棄によりその持分は他の共有者に帰属する(民法255条)。登記記録上の共有者はA及びBであるから、Bの放棄した持分はAに帰属するものとして登記される。AからCへの持分の移転の登記がされていない段階で、BからCへの持分の移転の登記を申請することはできない。根拠:民法255条、不動産登記法 エ=誤り。相続分の贈与は、相続開始後に相続人がその相続分を第三者に譲り渡すものであり、被相続人から譲受人へ直接権利が移転するわけではない。したがって、まず相続を原因とするB及びCへの所有権の移転の登記をした上で、相続分の贈与を原因とするB及びCからDへの持分の移転の登記を申請することになる。根拠:民法905条、不動産登記法59条 オ=正しい。共有者全員がその持分の全部を同一の買主に売却した場合、通常は共有者全員持分全部移転の登記を一の申請情報によって申請することができる。しかし、一部の共有者の持分についてのみ差押えの登記がされているときは、その持分と他の持分とで移転後の登記記録上の処理が異なるため、一の申請情報によって申請することはできない。根拠:不動産登記令4条、不動産登記規則35条 以上より、正しいのはイとオであり、正解は「イオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第18問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

不動産登記法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。