司法書士に戻る
不動産登記法難易度: 2023年度

司法書士 過去問不動産登記法 第242問

問題

敷地権付き区分建物又は所有権が敷地権である旨の登記がされている土地についての登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、建物の区分所有等に関する法律第 22 条第 1 項ただし書の規約はないものとする。 ア 敷地権付き区分建物についての処分禁止の仮処分の登記は、当該敷地権が生じた後に当該仮処分がされた場合であっても、敷地権の目的である土地のみを目的とすることができる。 イ 敷地権付き区分建物について所有権の移転の登記を申請する場合において、当該区分建物の不動産番号を申請情報の内容としたときは、敷地権の目的となる土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地番、地目、地積、敷地権の種類及び割合を申請情報の内容とすることを要しない。 ウ 敷地権である旨の登記がされた土地のみを目的として、当該敷地権が生じた日より後の日付を登記原因の日付とする区分地上権の設定の登記を申請することはできない。 エ 抵当権の設定の登記がされた土地を敷地権の目的として区分建物が新築され、敷地権である旨の登記がされた後、当該抵当権の被担保債権と同一の債権を担保するために当該区分建物のみを目的として抵当権の追加設定の登記を申請することができる。 オ 敷地権付き区分建物の建物のみを目的として、当該敷地権が生じた日より後の日付を登記原因の日付とする賃借権の設定の登記を申請することはできない。(参考)建物の区分所有等に関する法律第 22 条 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。2 ・ 3 (略)

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウオ

正解

2. アエ

詳しい解説を見る

解説

正解は「アエ」(正しいものの組合せ)。敷地権が生じた後に制限されるのは所有権又は担保権に係る登記であり、用益権に係る登記は制限されないという点が本問の軸である。 ア=正しい。敷地権付き区分建物の敷地について、その敷地権が生じた後にされた処分禁止の仮処分であっても、その登記を敷地権の目的である土地のみを目的としてすることができる。仮処分は権利者の処分行為ではなく、分離処分の禁止に触れるものではないからである。根拠:建物の区分所有等に関する法律22条1項、民事保全法53条 イ=誤り。不動産番号を申請情報の内容としたときに省略することができるのは、不動産の所在事項や地番・地目・地積、家屋番号等であり(不動産登記規則34条2項)、敷地権の目的である土地の表示や敷地権の種類及び割合はこの省略の対象とされていない。したがってこれらは申請情報の内容とすることを要する。根拠:不動産登記令3条8号、不動産登記規則34条2項 ウ=誤り。分離処分が禁止されるのは敷地利用権そのものの処分であり、土地のみを目的とする用益権の設定はこれに当たらない。したがって敷地権である旨の登記がされた土地のみを目的として、敷地権が生じた日より後の日付を登記原因の日付とする区分地上権の設定の登記を申請することができる。根拠:不動産登記法73条2項、建物の区分所有等に関する法律22条1項 エ=正しい。敷地権の目的である土地に、敷地権が生ずる前から設定されていた抵当権と同一の債権を担保するために、敷地権付き区分建物のみを目的として抵当権の追加設定の登記を申請することができる。この登記により土地と建物が同一の債権を担保する状態となり、分離処分禁止の趣旨に反しないからである。根拠:不動産登記法73条3項、建物の区分所有等に関する法律22条1項 オ=誤り。ウと同じく、賃借権は用益権であって敷地利用権の分離処分には当たらない。したがって敷地権付き区分建物の建物のみを目的として、敷地権が生じた日より後の日付を登記原因の日付とする賃借権の設定の登記を申請することができる。根拠:不動産登記法73条2項 以上より、正しいのはアとエであり、正解は「アエ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第21問)

一問一答

全11科目1,000問を科目別に学習

不動産登記法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では司書の全1350問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。司法書士試験は午前の部(憲法・民法・刑法・会社法商法)と午後の部(民事訴訟法等・供託法・司法書士法・不動産登記法・商業登記法)の択一式に、不動産登記と商業登記の記述式を加えた構成です。受験資格は不要で、行政書士や宅建からのステップアップにも向いています。