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不動産登記法難易度: 2023年度

司法書士 過去問不動産登記法 第244問

問題

抵当権の設定の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア AのBに対する金銭消費貸借契約に基づく債権と、CのBに対する保証委託契約に基づく債権を担保するために、A及びCを抵当権者、Bを債務者とする 1 個の抵当権の設定契約を締結した旨が記載された登記原因を証する情報を添付して、A及びCを抵当権者とする抵当権の設定の登記を一の申請情報によって申請することができる。 イ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aが債権者Bとの間で抵当権の設定契約を締結し、利息について「利息 年 3% ただし、将来の金融情勢に応じ債権者において利率を適宜変更することができる」旨を申請情報の内容とする抵当権の設定の登記を申請することはできない。 ウ 株主総会の決議により解散した旨の登記がされているA株式会社を所有権の登記名義人とする甲土地について、A株式会社が清算中に、A株式会社がBとの間でBを抵当権者とする抵当権の設定契約を締結した場合には、その旨が記載された登記原因を証する情報を提供したとしても、当該抵当権の設定の登記を申請することはできない。 エ A及びBが、Bを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aを抵当権者とする抵当権の設定契約を締結した場合において、当該抵当権の設定の登記を申請する前に、甲土地に対しCを債権者とする強制競売による差押えの登記がされていたときであっても、当該抵当権の設定の登記を申請することができる。 オ Aを債権者とするX債権、Y債権及びZ債権の 3 個の債権を各別に担保するために、甲土地の所有権を目的として順位 1 番にX債権、順位 2 番にY債権、順位 3 番にZ債権を被担保債権とする 3 個の抵当権の設定の登記がされている場合には、Aは、乙土地に当該 3 個の債権を被担保債権とする 1 個の抵当権の追加設定の登記を申請することができる。

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アオ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウエ

正解

1. アウ

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解説

正解は「アウ」(誤っているものの組合せ)。 ア=誤り。抵当権は特定の債権を担保する物権であり、債権者を異にする別個の債権を1個の抵当権で担保することはできない。AのBに対する貸金債権とCのBに対する求償債権とは債権者も発生原因も異なるから、A及びCを抵当権者とする1個の抵当権の設定の登記を申請することはできない。それぞれ別個の抵当権として登記すべきことになる。根拠:民法369条1項 イ=正しい。利息は登記事項であり(不動産登記法88条1項1号)、その内容は登記記録から一義的に明らかとなるものでなければならない。「将来の金融情勢に応じ債権者において利率を適宜変更することができる」という定めは、利息の額を確定することができず公示に適さないから、これを申請情報の内容とする抵当権の設定の登記を申請することはできない。根拠:不動産登記法88条1項1号 ウ=誤り。解散した株式会社は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなされる(会社法476条)。債務の弁済その他の清算事務を行うために抵当権を設定することは清算の目的の範囲内の行為であり得るから、その旨の登記原因を証する情報を提供して抵当権の設定の登記を申請することができる。根拠:会社法476条、481条 エ=正しい。差押えの登記がされている不動産についても、所有者が抵当権を設定すること自体は妨げられず、その登記を申請することができる。差押えの処分禁止効により、その抵当権を差押債権者や買受人に対抗することができないにとどまる。根拠:民事執行法46条2項、不動産登記法 オ=正しい。同一の債権者に属する複数の債権を1個の抵当権で担保することは差し支えない。したがってAは、乙土地についてX債権、Y債権及びZ債権の3個の債権を被担保債権とする1個の抵当権の設定の登記を申請することができ、甲土地の各抵当権と共同担保の関係に立つものとして追加設定の形式で申請することができる。根拠:民法369条1項、392条 以上より、誤っているのはアとウであり、正解は「アウ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第23問)

一問一答

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