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不動産登記法難易度: 2023年度

司法書士 過去問不動産登記法 第245問

問題

根抵当権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Bを根抵当権者とする根抵当権を設定した場合において、登記原因を証する情報に被担保債権の範囲として「信託取引」と記載されているときは、「信託取引」を当該根抵当権の債権の範囲として当該根抵当権の設定の登記を申請することができる。 イ 元本の確定前の根抵当権の登記名義人であるAが死亡し、その相続人がB及びCである場合において、BとCとの間で当該根抵当権が担保している既発生の債権をBが相続しない旨の遺産分割協議がされたときは、民法第 398 条の 8 第 1 項の合意により定めた相続人としてBを根抵当権者とする同項の合意の登記を申請することはできない。 ウ A及びBを登記名義人とする元本の確定前の根抵当権について、AがBに先立って弁済を受けるべきことを定めた場合には、Aを登記権利者、Bを登記義務者として、当該根抵当権の優先の定めの登記を申請することができる。 エ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Bを根抵当権者とする元本が確定した根抵当権の設定の登記がされている場合において、Aから甲土地の所有権を取得し、その所有権の登記名義人となったCが、当該根抵当権の消滅請求をしたときは、Cは、当該根抵当権の抹消の登記の登記原因を証する情報として、当該根抵当権の極度額に相当する金額を供託したことを証する供託書正本を添付して、単独で当該根抵当権の抹消の登記を申請することができる。 オ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Bを根抵当権者とする令和 5 年 6月 30 日設定を登記原因及びその日付とする根抵当権の設定の登記を申請する場合において、登記原因を証する情報に元本の確定期日として「令和 5 年 6 月 30 日から 3 年間」と記載されているときであっても、当該元本の確定期日について「令和 5 年 6 月30 日から 3 年間」を申請情報の内容として登記を申請することはできない。(参考)民法第 398 条の 8 元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。2 ~ 4 (略)

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アオ
  3. 3イウ
  4. 4ウエ
  5. 5エオ

正解

2. アオ

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解説

正解は「アオ」(正しいものの組合せ)。 ア=正しい。根抵当権の担保すべき債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるもののほか、一定の種類の取引によって生ずるものに限定して定めなければならない(民法398条の2第2項)。「信託取引」は取引の種類として特定されたものといえるから、これを債権の範囲として根抵当権の設定の登記を申請することができる。根拠:民法398条の2第2項 イ=誤り。民法398条の8第1項の合意は、相続開始後に指定根抵当権者が取得する債権を根抵当権に担保させるためのものであり、相続開始時に存する既発生の債権を誰が相続するかとは次元を異にする。したがって既発生の債権をBが相続しない旨の遺産分割協議がされていても、Bを指定根抵当権者とする合意の登記を申請することができる。根拠:民法398条の8第1項 ウ=誤り。根抵当権の共有者間の優先の定め(民法398条の14第1項ただし書)の登記は、共有者間の内部的な配当割合を定めるものであって、一方が権利を取得し他方が失うという関係にはない。したがって登記権利者・登記義務者の構造を採らず、共有者全員が申請人となって申請する。根拠:民法398条の14第1項、不動産登記法89条2項 エ=誤り。根抵当権の消滅請求(民法398条の22第1項)により根抵当権は消滅するが、その抹消の登記は、根抵当権設定者等を登記権利者、根抵当権者を登記義務者とする共同申請によるべきものである。極度額に相当する金額を供託したことを証する供託書正本を添付して単独で申請することはできない。根拠:民法398条の22第1項、不動産登記法60条 オ=正しい。元本の確定期日は登記事項であり、確定する期日として特定の年月日をもって定めなければならない。「令和5年6月30日から3年間」という期間による記載は確定期日を一義的に示すものとはいえず、これをそのまま申請情報の内容として登記を申請することはできない。根拠:民法398条の6、不動産登記法88条2項3号 以上より、正しいのはアとオであり、正解は「アオ」となる。(出典: 令和5年度 司法書士試験 午後の部 第24問)

一問一答

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