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民法難易度: 2024年度

司法書士 過去問民法 第287問

問題

地役権に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア A所有の甲土地にB所有の乙土地のための地役権が設定され、その後、BがCに乙土地を売却し、その旨の登記がされた場合には、Cは、Aに対し、甲土地の地役権を主張することができる。 イ A所有の甲土地にB所有の乙土地のための通行地役権が設定され、その後、AがCに甲土地を売却した場合において、その売却の時に、甲土地がBによって継続的に使用されていることがその位置、形状、構造等の物理的状況から客観的に明らかであり、Cがそのことを認識することが可能であったとしても、Cが通行地役権が設定されていることを知らなかったときは、Bは、地役権の設定の登記がなければ、Cに対し、甲土地の通行地役権を主張することができない。 ウ A所有の甲土地に、B、C及びDが共有する乙土地のための地役権が設定されている場合には、Bは、乙土地の自己の持分につき、当該地役権を消滅させることができない。 エ A所有の甲土地にB所有の乙土地上の丙建物からの眺望を確保するための地役権が設定されている場合において、Bが乙土地のうち丙建物が存しない部分をCに譲渡したときは、当該地役権は、Cが取得した土地のためにも存続する。 オ Aが、B所有の甲土地の地中に通された送水管を使用して、外形上認識し得ない形でA所有の乙土地への引水を継続して行っていた場合には、Aは、乙土地のための甲土地の引水地役権を時効によって取得することができない。

選択肢

  1. 1アイ
  2. 2アウ
  3. 3イエ
  4. 4ウオ
  5. 5エオ

正解

3. イエ

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解説

正解は「イエ」。ア=正しい。民法281条1項は、地役権は要役地の所有権に従たるものとして、その所有権とともに移転すると定める(随伴性)。要役地の所有権移転の登記を備えたCは、承役地所有者Aに対し地役権を主張することができる。イ=誤り。最高裁は、通行地役権の承役地が譲渡された場合において、譲渡の時に承役地が要役地の所有者によって継続的に通路として使用されていることがその位置・形状・構造等の物理的状況から客観的に明らかであり、かつ譲受人がそのことを認識していたかまたは認識することが可能であったときは、譲受人は地役権設定登記の欠缺を主張するについて正当な利益を有する第三者に当たらないとした(最判平10・2・13)。認識可能であった以上、Bは登記がなくても地役権を対抗できる。ウ=正しい。民法282条1項は、土地の共有者の一人は、その持分につき、その土地のためにまたはその土地について存する地役権を消滅させることができないと定める。地役権の不可分性の現れである。エ=誤り。民法282条2項は、土地の分割または一部譲渡の場合には地役権はその各部のために存するとしつつ、ただし書で、地役権がその性質により土地の一部のみに関するときはこの限りでないと定める。丙建物からの眺望を確保するための地役権はその性質上丙建物の存する部分のみに関するものであるから、丙建物が存しない部分を取得したCの土地のためには存続しない。オ=正しい。民法283条は、地役権は継続的に行使され、かつ外形上認識することができるものに限り時効によって取得することができると定める。地中に埋設された送水管による引水は外形上認識することができないから、時効取得の対象とならない。したがって誤っているのはイとエである。(出典: 令和6年度 司法書士試験 午前の部 第10問)

一問一答

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