問題
財務基盤がぜい弱な成長初期の中小企業にとって、リスクマネーを供給するエクイティファイナンスの担い手として、ベンチャーキャピタルが果たすべき役割は大きいと考えられるが、(財)ベンチャーエンタープライズセンター「ベンチャーキャピタル等投資動向調査」に基づき、わが国のベンチャーキャピタルの投資残高を1998年度からの10年間で見ると最大1兆円程度で推移しており、わが国金融機関の中小企業向け貸出残高と比較しても小さな規模にとどまっているのが現状である。 日本のベンチャーキャピタル投資残高を、米国、ユーロ圏と比較した場合、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1米国およびユーロ圏をともに下回っている。
- 2米国を上回っている。
- 3米国を上回っているがユーロ圏を下回っている。
- 4ユーロ圏を上回っている。
- 5ユーロ圏を上回っているが米国を下回っている。
正解
1. 米国およびユーロ圏をともに下回っている。
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解説
ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)「ベンチャーキャピタル等投資動向調査」によれば、わが国のベンチャーキャピタル投資残高は最大でも約1兆円程度にとどまっている。これに対し、米国は約20兆円超、ユーロ圏も約3兆〜4兆円規模であり、日本のベンチャーキャピタル投資残高は米国・ユーロ圏のいずれをも大きく下回っている。米国はシリコンバレーを中心に大学・年金基金・機関投資家からの資金が積極的にベンチャーへ流入する厚いリスクマネー市場が形成されているのに対し、日本では銀行間接金融が主流であり、リスク資本市場の規模・厚みが見劣りする状態が長く続いた。ユーロ圏も米国に比べれば小規模ながらも日本を上回る水準にある。したがって「米国およびユーロ圏をともに下回っている」とするアが正解。中小企業白書2009年版でも、わが国のリスクマネー供給能力強化が政策課題として指摘された。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 中小企業経営・中小企業政策 第5問)
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