問題
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 グローバル規模で企業間競争が激化する中で、中小企業が事業の存続、発展を図るためには、新たな付加価値を創出することが求められており、その実現に向けた研究開発活動の重要性がますます高まっている。 しかしながら、わが国において研究開発に取り組む中小企業の割合は、全体としてみれば、大企業に比べて高いものではなく、中小企業の研究開発費の総額も大企業の約15兆円に対して約2兆円にとどまっている(総務省「科学技術研究調査(2008年)」)。その要因の1つとして、中小企業が相対的に資金力や人的資源に乏しいことがあげられる。 (設問1)文中の下線部1について、経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1994年度から2006年度について、中小製造業における研究開発費が売上高に占める割合(売上高研究開発費比率)と売上高営業利益率の推移を比較した場合、最も適切なものはどれか。なお、ここでは、売上高研究開発費比率2.5%以上、同2.5%未満(0%を除く)、同0%の企業群を比較するものとする。
選択肢
- 1一貫して、売上高研究開発費比率が高い企業ほど売上高営業利益率も高い。
- 2売上高研究開発費比率と売上高営業利益率に相関関係は見られない。
- 3景気の回復局面では、売上高研究開発費比率の低い企業ほど売上高営業利益率が高くなっている。
- 4景気の後退局面では、売上高研究開発費比率の低い企業ほど売上高営業利益率が高くなっている。
正解
1. 一貫して、売上高研究開発費比率が高い企業ほど売上高営業利益率も高い。
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解説
経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1994〜2006年度の中小製造業を売上高研究開発費比率(2.5%以上/2.5%未満(0%除く)/0%)の3グループで比較すると、一貫して売上高研究開発費比率が高い企業ほど売上高営業利益率も高いという関係が観察される。すなわち研究開発投資は短期的にはコスト要因だが、中長期的には新製品開発・差別化・高付加価値化を通じて利益率の向上に結び付くことを示すデータとなっている。中小企業白書2009年版でも、中小製造業における研究開発投資と収益性の正の相関を示しており、研究開発活動が企業存続・成長の源泉であることが強調されている。また、景気局面(回復・後退)にかかわらず、この関係性は概ね維持されているため、景気局面で逆転するとした選択肢(ウ・エ)も正しくない。したがってアが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 中小企業経営・中小企業政策 第8問 設問1)
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