問題
企業は環境の競争要因を分析して適切な戦略行動をとろうとする。その際の環境分析について考慮すべき点の記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1コストに占める固定費の比率が高い製品の場合、企業は生産能力を最大限に活用しようとしがちであるため、業界は過剰生産に陥りやすいので、できるだけすばやくその製品を売り抜けて、業界からの撤退を図ることが重要になる。
- 2自社が必要とする部材の供給企業が減少すると、競合企業との競争のため調達価格がつりあがりやすいので、代替的な部材の調達や自社開発を検討することも視野に入れておくことが重要になる。
- 3自社の製品やサービスと補完性のあるものを販売する企業と強いアライアンスがあると、顧客の望む価値を統合的に提供して競合他社にない競争優位を構築し得るので、このようなアライアンス相手を見出すことは重要になる。
- 4新規参入企業がもたらす追加的な生産能力は、消費者の購入コストの上昇を抑え、競合企業には売上の減少や収益性の低下をもたらすので、参入障壁の強固さや参入企業への業界の反撃能力を点検することが重要である。
- 5製品がコモディティ化すると、顧客のスイッチングコストが低下して、競合企業との価格競争が激化するので、差別化を目指すには一歩先んじた独自製品の開発とその販売を目指すことが重要である。
正解
1. コストに占める固定費の比率が高い製品の場合、企業は生産能力を最大限に活用しようとしがちであるため、業界は過剰生産に陥りやすいので、できるだけすばやくその製品を売り抜けて、業界からの撤退を図ることが重要になる。
詳しい解説を見る解説を閉じる
解説
固定費比率が高い製品では業界が過剰生産に陥りやすいというのは事実だが、その対応策として「すばやく売り抜けて業界から撤退する」というのは短絡的すぎる。固定費型ビジネスでは長期的な稼働率確保や差別化、コストリーダーシップ、退出障壁を踏まえた戦略的対応が求められ、即時撤退が最適解とは限らない。よってアは最も不適切。イは供給企業減少時の代替部材検討で適切。ウは補完財企業とのアライアンスの戦略的意義で適切。エは新規参入分析(参入障壁・反撃能力点検)で適切。オはコモディティ化と差別化戦略の対応で適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成23年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第4問)
中小企業診断士トップ
一問一答・予想問題・まとめノート