問題
日本企業において人事制度の見直しが進んでいる。事業構造の再構築のなかで、成果に応じて格差のある報酬配分を行うことのメリットとデメリットを調和させた導入が重要になる。 これに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1新たな評価制度を運用する際には、評価者と被評価者が意見を交わしながら目標管理シートを作成するなど、意思疎通の機会を通して満足感を高めるとよい。
- 2職場には既存の文化や風土、価値観が存在するため、新たな評価制度を導入する際には、その基準や手続きに関して十分に理解されるための時間が必要である。
- 3評価者が被評価者の全般的な要望や意見を説明しながら評価を行ったならば、評価結果が期待したほどではない場合でも、不公正感が抑えられ、動機づけを高めることができる。
- 4評価に対する納得感は、自己比較とともに他者相対比較の側面もあることから、適切に動機づけを高めるためには、社内の公正な評価制度に関する情報開示が要となる。
- 5自らが投入した時間・努力量や成果と、それに対する評価・報酬とが見合うならば、人は公正感を感じる。
正解
3. 評価者が被評価者の全般的な要望や意見を説明しながら評価を行ったならば、評価結果が期待したほどではない場合でも、不公正感が抑えられ、動機づけを高めることができる。
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解説
評価者が「被評価者の全般的な要望や意見を説明しながら評価を行う」というだけでは、評価結果が期待を下回った場合に不公正感を抑え動機づけを高めることはできない。むしろ、評価基準の明確化、評価プロセスの透明性、評価根拠の具体的な説明、被評価者の声を反映した改善行動など、手続き的公正性(procedural justice)を高める総合的な取り組みが必要である。ウは過度に楽観的で最も不適切。アは目標管理(MBO)で評価者・被評価者間の意思疎通の重要性で適切。イは既存文化への配慮と導入時間の確保で適切。エはアダムスの公平理論に基づく他者相対比較と情報開示の重要性で適切。オはアダムスの公平理論(インプット/アウトプット比較)の基本で適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成23年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第14問)
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