問題
下図には、需要曲線と供給曲線が描かれており、市場で決まる「課税前の価格」はD点によって与えられる。ここで、当該財へ政府が税を課すと、「課税後の買い手の支払い価格」はA点で与えられ、「課税後の売り手の受取価格」はC点で与えられることになるとする。 この図の説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

選択肢
- 1課税によって生じる負担は需要者(買い手)の方が重い。
- 2この財市場の需要曲線は、供給曲線に比べて価格弾力性が高い。
- 3三角形ABDは、課税によって失う生産者余剰である。
- 4線分BCの長さは、課税によって生じる需要量の減少を意味している。
正解
1. 課税によって生じる負担は需要者(買い手)の方が重い。
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解説
従量税の租税転嫁と租税負担の問題。図中、Dが課税前の均衡価格、Aが課税後の買い手支払価格、Cが課税後の売り手受取価格を示す。 需要曲線が急(弾力性が低い)で供給曲線が比較的緩やかな場合、価格上昇分(D → A:買い手負担)は大きく、価格低下分(D → C:売り手負担)は小さい。図の見た目では、ADの方がDCより長いため、買い手の負担の方が重い。 ア:図より、課税後の買い手支払価格上昇幅(AD)が売り手受取価格低下幅(DC)より大きいので、需要者(買い手)の負担の方が重い。これは正しい。 イ:需要曲線が急であることは、需要の価格弾力性が「低い」ことを意味する。供給曲線が緩やかで弾力性が高い。よって「需要曲線の弾力性が高い」は誤り(弾力性が低い側により多く転嫁される)。 ウ:三角形ABDは死荷重(厚生損失)の一部であり、「生産者余剰」そのものではない。表現として誤り。 エ:線分BCはAC間の中央付近にあり「税額」を表すと考えられ、需要量の減少を意味しない。需要量の減少は横軸上の課税前数量と課税後数量の差。 よって正解はア。租税の帰着(incidence)は弾力性の小さい側により重く転嫁されることを押さえておく。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成24年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第14問)
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