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経営法務難易度: 2017年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第2問

問題

会社分割における債権者異議手続の対象となる債権者の範囲について、X社が会社分割により事業をY社等に移転する各場面を題材にした会話が示されている。会話の中の空欄A〜Cに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 A:吸収分割により事業をY社に承継させ対価として現金を受け取る場合(Y社に債務を残さない) B:新設分割により事業をZ社に承継させ、Z社株式をX社が保有する物的分割の場合 C:新設分割と同時にZ社株式を株主個人が保有する人的分割の場合

選択肢

  1. 1A:Y社に承継させる債務に係る債権者と分割の効力発生日前からY社の債権者であった者/B:Z社に承継させる債務に係る債権者/C:Z社に承継させる債務に係る債権者だけでなく、Z社に承継されない債務に係る債権者
  2. 2A:Y社に承継させる債務に係る債権者と分割の効力発生日前からY社の債権者であった者/B:Z社に承継させる債務に係る債権者だけでなく、Z社に承継されない債務に係る債権者/C:Z社に承継させる債務に係る債権者
  3. 3A:Y社に承継されない債務に係る債権者とY社に承継させる債務に係る債権者と分割の効力発生日前からY社の債権者であった者/B:Z社に承継させる債務に係る債権者/C:Z社に承継させる債務に係る債権者だけでなく、Z社に承継されない債務に係る債権者
  4. 4A:Y社に承継されない債務に係る債権者とY社に承継させる債務に係る債権者と分割の効力発生日前からY社の債権者であった者/B:Z社に承継させる債務に係る債権者だけでなく、Z社に承継されない債務に係る債権者/C:Z社に承継させる債務に係る債権者

正解

1. A:Y社に承継させる債務に係る債権者と分割の効力発生日前からY社の債権者であった者/B:Z社に承継させる債務に係る債権者/C:Z社に承継させる債務に係る債権者だけでなく、Z社に承継されない債務に係る債権者

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解説

A:吸収分割では、分割会社X社につき会社法789条1項2号により承継債務の債権者(Y社に承継される債務の債権者)、承継会社Y社につき同法799条1項2号によりY社の従前からの債権者が対象となる(会社法789条1項2号は承継債務債権者のみ)。B:物的分割では、新設会社Z社に承継される債務の債権者のみが会社法810条1項2号の異議手続対象になる(残存債権者はX社の責任財産が分割対価Z社株式に置き換わるだけで保護不要)。C:人的分割(剰余金配当としての株式分配)の場合、分割対価がX社外に流出し残存債権者の引当財産が減少するため、Z社に承継される債務の債権者だけでなく、Z社に承継されない(X社に残る)債務の債権者も異議手続対象となる(会社法810条1項2号括弧書)。よってアが適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成29年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第2問)

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