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経営法務難易度: 2019年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第7問

問題

前問の続き。 甲氏:「分かりました。ところで、今回の株主総会でも、昨年と同様、3年前まで当社の取締役であった乙氏が、『自分を取締役に選任しろ』という議案を株主提案として提出してくると聞いています。どのような点に注意した方がよいでしょうか。」 あなた:「御社では、定款で株主提案に関する何らかの規定は設けていますか。」 甲氏:「いいえ。定款では特に規定は設けていません。」 あなた:「 B 」 (設問2)会話の中の空欄Bに入る記述として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1御社の場合、株主が、株主提案について、議案の要領を株主に通知することを求めるには、株主総会の日の6週間前までに請求することが必要です。このため、乙氏が株主提案をしてきた場合は、この要件を満たしているのかを確認してください。
  2. 2御社の場合、株主が、株主提案について、議案の要領を株主に通知することを求めるには、総株主の議決権の100分の3以上の議決権又は300個以上の議決権を、6か月前から引き続き有していることが要件となります。このため、乙氏が株主提案をしてきた場合は、この要件を満たしているかを確認してください。
  3. 3株主の提案する議案が、実質的に同一の議案につき株主総会において総株主の議決権の10分の1以上の賛成を得られなかった日から3年を経過していない場合は、会社は、その株主提案を拒絶することができます。乙氏は、昨年の株主総会でも同様の株主提案をしてきたとのことですので、乙氏が株主提案をしてきた場合は、まず昨年の賛否の状況を確認してください。
  4. 4株主の提案する議案が、法令や定款に違反する議案の場合であっても、株主提案は、株主の基本的な権利ですので、議案の要領を株主に通知する必要があります。このため、乙氏が株主提案をしてきた場合は、その提案が法令に違反するものであっても、必ず、議案の要領を株主に通知してください。

正解

3. 株主の提案する議案が、実質的に同一の議案につき株主総会において総株主の議決権の10分の1以上の賛成を得られなかった日から3年を経過していない場合は、会社は、その株主提案を拒絶することができます。乙氏は、昨年の株主総会でも同様の株主提案をしてきたとのことですので、乙氏が株主提案をしてきた場合は、まず昨年の賛否の状況を確認してください。

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解説

会社法305条4項(出題当時の3項・現行4項)により、株主提案の議案の要領通知請求権は、実質的に同一の議案につき過去3年以内に株主総会において総株主の議決権の10分の1(定款でこれを下回る割合を定めた場合はその割合)以上の賛成を得られなかったものは行使できないと規定されている。よってウが適切。アは非公開会社では会社法305条2項により6週間前という制限は適用されず、ただし書きで定款で別段の定めができる(公開会社のみ8週間前=旧6週間前)であるため誤り。イは取締役会設置会社の場合の要件であるが、非公開会社では総株主の議決権の100分の1以上または300個以上の議決権を「6か月前から保有」する要件は適用されず(会社法303条2項括弧書)誤り。エは会社法304条ただし書・305条6項により、法令・定款違反の議案は通知の対象外とできるため誤り。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和元年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第6問 設問2)

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