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経営法務難易度: 標準2019年度

中小企業診断士 過去問|経営法務 第8問

問題

製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(以下「取適法」という。2026年1月に下請代金支払遅延等防止法から改称)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。なお、委託事業者、中小受託事業者の範囲を定める取引当事者の資本金及び従業員数の要件は考慮しないものとする。

選択肢

  1. 1自社の社内研修をコンサルティング会社に委託することは、取適法の対象となる役務提供委託に該当する。
  2. 2製造業者が、自社の工場で使用している工具の修理を自社で行っている場合に、その修理の一部を修理業者に委託することは、取適法の対象となる修理委託に該当する。
  3. 3大規模小売業者が、自社のプライベート・ブランド商品の製造を食品加工業者に委託することは、取適法の対象となる製造委託に該当する。
  4. 4放送事業者が、放送するテレビ番組の制作を番組制作業者に委託することは、取適法の対象となる情報成果物の作成委託に該当する。

正解

1. 自社の社内研修をコンサルティング会社に委託することは、取適法の対象となる役務提供委託に該当する。

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解説

取適法2条4項の役務提供委託は、事業者が業として行う提供の目的たる役務の提供の行為の全部又は一部を他の事業者に委託すること(他者に提供する役務の再委託)をいい、自社で利用する役務の委託は含まれない。自社の社内研修をコンサルティング会社に委託することは自家利用の役務の委託であり、役務提供委託に該当しないので、最も不適切である。製造業者が自社の工場で使用する工具の修理を自社で業として行っている場合に、その修理の一部を修理業者に委託することは、修理委託に該当する(2条2項)。大規模小売業者が自社のプライベート・ブランド商品の製造を食品加工業者に委託することは、業として行う販売の目的物の製造の委託として製造委託に該当する(2条1項)。放送事業者が放送するテレビ番組の制作を番組制作業者に委託することは、業として行う提供の目的たる情報成果物の作成の委託として情報成果物作成委託に該当する(2条3項)。 【法改正】出題当時の法律名は「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」で、問題文の注記は「親事業者、下請事業者の範囲を定める取引当事者の資本金の要件は考慮しない」だった(公式の正解は社内研修の委託)。2025年の改正(令和7年法律第41号、2026年1月1日施行)で法律名が「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(中小受託取引適正化法、略称「取適法」)に改められ、親事業者は「委託事業者」、下請事業者は「中小受託事業者」と呼ぶことになり、当事者の範囲に従業員数の基準も加わったので、問題文を現行の用語に改め、従業員数の要件も考慮しない旨を補った。製造委託・修理委託・情報成果物作成委託・役務提供委託の定義(2条1項〜4項)は変わらず、正解も変わらない。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和元年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第7問)

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