問題
選択肢
- 1ある顧客が東京から大阪までの移動においてA社の航空サービスしか利用しないという場合、この顧客におけるA社の顧客シェアは100%となる。この場合の顧客シェアは、東京−大阪便を提供する全航空サービスに占めるA社の利用割合を意味しており、マーケティング上、新幹線や夜行バスなどの異なる手段も含む移動サービスに占めるA社の利用割合を考える必要はない。
- 2インターネット通販と実店舗とで同一製品を扱う場合、製品の機能や美しさといったベネフィット面は同じであるのに対し、購入に要する時間や労力といったコスト面はインターネット通販において大幅に低下する。これにより、インターネット通販はあらゆる顧客に対し高い顧客価値を実現する。
- 3企業の既存顧客および潜在顧客の生涯価値を総計したものは顧客生涯価値と呼ばれ、企業の顧客基盤がどれほどの将来価値を持っているかを測る指標となる。当然のことながら、ロイヤルな顧客が高所得であるほど顧客生涯価値は上昇する。
- 4顧客価値とは、ある顧客が自社にとってどの程度利益をもたらす顧客であるか、すなわち優良顧客であるかを表すものであり、企業は高い顧客価値を創造することによって、当該顧客の生涯価値を高めることができる。
- 5顧客満足は、製品の購入前あるいは使用前に抱いた期待と製品使用後の実際に得られたパフォーマンスとの差によって決定されるが、製品の使用前に抱く期待が直接的に満足度に影響を及ぼすことも指摘されている。この場合、事前に製品パフォーマンスやベネフィットの評価がしにくいなど消費経験の曖昧さが高いほど、期待が直接的に満足度へ及ぼす影響は大きくなる。
正解
5. 顧客満足は、製品の購入前あるいは使用前に抱いた期待と製品使用後の実際に得られたパフォーマンスとの差によって決定されるが、製品の使用前に抱く期待が直接的に満足度に影響を及ぼすことも指摘されている。この場合、事前に製品パフォーマンスやベネフィットの評価がしにくいなど消費経験の曖昧さが高いほど、期待が直接的に満足度へ及ぼす影響は大きくなる。
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解説
顧客満足の規定要因として、伝統的には「期待」と「知覚パフォーマンス」の差(期待−パフォーマンス・ギャップモデル)で説明されるが、消費経験の曖昧さが高い(事前評価が困難な)製品・サービスでは、期待そのものが直接的に満足度に影響する(同化効果・期待効果)。オが正しい。アは顧客シェアは「顧客の全消費に占める当該企業の取得分」であり、移動という顧客行動全体(新幹線・バス含む)に占めるA社の利用割合も検討すべき。イはインターネット通販は商品実物確認ができない等のデメリットもあり、すべての顧客に対し高い顧客価値を実現するとは限らない。ウは顧客生涯価値は「既存顧客」の生涯にわたる累積価値であり「既存顧客+潜在顧客」の総計ではない(潜在顧客は別概念)。エは「顧客価値」は顧客側から見た製品・サービスの価値であり、企業側から見た「顧客の価値(収益貢献度)」とは別概念(混同している)。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和3年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第38問 設問1)
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