問題
選択肢
- 1顧客が製品やサービスに期待する最も基本的な機能によってもたらされる価値を、機能的価値という。最も基本的な価値であるため、機能的価値が不十分であったり不明確であったりする製品やサービスが顧客に受け入れられることはない。
- 2実際に製品やサービスを購入し、使用感などを経験してみなければ分からない価値を経験価値という。経験価値によって製品やサービスを訴求するためには、すでに利用した顧客によるクチコミなどをなるべく発生させないようにしつつ、プロモーションを行うべきである。
- 3製品やサービスの機能的価値は、「あって当たり前」の本質機能と、付加的な付随機能に分けることができる。このうち本質機能による機能的価値は、1つでも欠ければ競合する製品やサービスに比べて大幅に魅力が劣るため、自社の製品やサービスを差別化するために最も力を入れなければならない価値である。
- 4どのような基本的な機能を期待するかは顧客ごとに異なるのに対して、多くの顧客が製品やサービスに期待する感覚的価値は一般的に似通っているため、感覚的価値を訴求する製品やサービスは差別化が難しく、価格競争に陥りやすい。
- 5文脈価値とは、顧客が製品やサービスを利用した際の状況に依存する。すなわち、顧客による特定の製品やサービスの利用と、その際の周辺環境や情景あるいは誰と一緒に利用したか、などの状況とともに創り出される価値である。
正解
5. 文脈価値とは、顧客が製品やサービスを利用した際の状況に依存する。すなわち、顧客による特定の製品やサービスの利用と、その際の周辺環境や情景あるいは誰と一緒に利用したか、などの状況とともに創り出される価値である。
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解説
文脈価値(value-in-context)は、サービス・ドミナント・ロジック(バーゴ&ラッシュ)における中心概念で、製品・サービスの価値は提供時点で確定するのではなく顧客が利用する状況・文脈(利用場面、周辺環境、同伴者、時間帯等)の中で創出されるとする。よって文脈価値に関する記述が正しい。機能的価値が不十分でも、デザインや感覚価値、ブランド価値で受け入れられる製品(例: アート性の高い製品、ファッション)も多数存在し「受け入れられることはない」とは言えない。経験価値マーケティング(シュミット)では既存顧客のクチコミ(口コミ、レビュー、UGC)こそが新規顧客への有効な経験価値伝達手段であり、発生を抑えるのは逆効果。本質機能は「あって当たり前」の必須要素で、差別化の中心ではなく前提条件(差別化は付随機能や感覚価値で行うことが多い)。感覚的価値は顧客の主観・嗜好により大きく異なり、差別化要素として機能し得るため「似通っているため差別化困難」は誤り。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和5年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第28問)
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