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経営法務難易度: 2021年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第7問

問題

X株式会社(以下「X社」という。)の代表取締役甲氏(77歳)と中小企業診断士であるあなたとの会話が行われた。甲氏には配偶者aと2人の子(bとc)がおり、X社株式は甲氏が80%、10年前に退職した乙氏が20%保有している。事業承継について、甲氏は持株すべてをbに相続させたいと考えている。 (設問1)会話中の下線部「遺留分」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から3か月間行使しないときは、時効によって消滅する。
  2. 2相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生じる。
  3. 3「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づく遺留分に関する民法の特例である除外合意、固定合意は、遺留分を有する先代経営者(旧代表者)の推定相続人の過半数が合意の当事者であれば、その効力を生じる。
  4. 4配偶者aの遺留分の額は、遺留分を算定するための財産の価額の2分の1、子cの遺留分の額は4分の1である。

正解

2. 相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生じる。

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解説

民法1049条1項は「相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる」と規定する。よってイが適切。アは民法1048条により、遺留分侵害額請求権の消滅時効は「相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年」であり、3か月ではない。ウは経営承継円滑化法4条1項により、除外合意・固定合意(遺留分に関する民法の特例)は「推定相続人全員の合意」が必要であり、過半数では足りない。エは民法1042条1項・2項により、配偶者と子が相続人の場合、総体的遺留分は相続財産の2分の1(直系尊属のみが相続人の場合は3分の1)であり、これを法定相続分(配偶者2分の1、子2分の1を子の数で按分)で分けるため、配偶者aの個別遺留分は1/2×1/2=1/4、子c(2人の子の一人)の個別遺留分は1/2×1/4=1/8となる(2分の1と4分の1ではない)。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和3年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第7問 設問1)

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