問題
選択肢
- 1元来、メーカーにとって工場で生産した製品を流通業者に販売した時点でビジネスは終了することが多かったが、近年は最終消費者への販売後の使用や消費の場面を含めてビジネスを設計する必要性が説かれている。このような傾向は「製造業のサービス化」と呼ばれる。
- 2顧客がサービスを購入し対価を支払う時点を指して「真実の瞬間」と呼ぶが、このときサービスの品質やコストパフォーマンスに関する顧客の知覚が最も鋭敏になる。
- 3サービスに対して消費者が感じる品質を知覚品質と呼ぶが、近年はスマートフォンのアプリなどを通じてデジタルで統一的にサービスが提供されることも多く、この場合はすべての消費者にとって知覚品質も一定となる。
- 4サービスの特徴として、無形性、不可分性、異質性などとともに消滅性がしばしば指摘されるが、近年のSNSの浸透などによって、サービス提供の場面が撮影・録画の上で共有されるケースが増えてきたため、消滅性の問題は解消されつつある。
- 5製品と同様にサービスにも、探索財、経験財および信用財がある。これらのうち信用財とは、サービス提供者の信用が特に重要となる高級ブランドや高価格のサービスなどを指す。
正解
1. 元来、メーカーにとって工場で生産した製品を流通業者に販売した時点でビジネスは終了することが多かったが、近年は最終消費者への販売後の使用や消費の場面を含めてビジネスを設計する必要性が説かれている。このような傾向は「製造業のサービス化」と呼ばれる。
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解説
アは「製造業のサービス化(servitization)」に関する適切な記述で正しい。製造業は従来「製品を売って終わり」のモデルから、製品販売後のメンテナンス・運用支援・データ活用・サブスクリプション等の継続的サービスでビジネスを設計する方向にシフトしており(例:GE・コマツのIoT保守、ロールスロイスの「TotalCare」エンジン時間貸し)、ライフタイムバリュー最大化を目指す傾向にある。イの「真実の瞬間(moment of truth、ヤン・カールソン)」は対価支払い時点ではなく「顧客が従業員・サービスと接触する瞬間(接客場面の15秒等)」を指す。ウのデジタル提供サービスでも、消費者のデバイス・通信環境・リテラシー・期待水準等により知覚品質はばらつき、「一定」にはならない。エの消滅性は「サービスは生産と消費が同時で在庫できない」性質であり、SNSでの録画共有はサービス体験の伝達であって生産・消費場面の消滅性自体は変わらない。オの信用財(credence goods)は「消費後も品質判断が困難なサービス」(医療・法律相談・教育等)を指し、高級・高価格とは無関係。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和4年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第32問 設問1)
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