問題
選択肢
- 1アンカリング効果は、全く同じコーヒーが1,000円で提供されていた場合に、高級ブランド店が立ち並ぶエリアにあるカフェではそれほど高価に感じないが、若者向け商品を低価格で提供するカジュアルな店が立ち並ぶエリアにあるカフェでは高価に感じるような現象を説明することができる。
- 2サンクコスト効果は、事前に購入する回数券の使用期限が近づくほど利用頻度を増加させることによって使い切ろうとする消費者心理を説明することができる。
- 3バンドワゴン効果は、小さなカップにあふれそうな量を盛り付けることで人気のジェラート店が、今までと同じ量を入れても余裕がある大きさのカップに変更した結果、以前よりも顧客が商品に価値を感じなくなるという現象を説明することができる。
- 4プロスペクト理論は、交通費や昼食費は数百円の支出でも痛みを感じて節約しようとするにもかかわらず、コンサートや洋服といった自分の好きなことやモノに対しては数百円の支出の増加は気にならないという現象を説明することができる。
正解
1. アンカリング効果は、全く同じコーヒーが1,000円で提供されていた場合に、高級ブランド店が立ち並ぶエリアにあるカフェではそれほど高価に感じないが、若者向け商品を低価格で提供するカジュアルな店が立ち並ぶエリアにあるカフェでは高価に感じるような現象を説明することができる。
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解説
アンカリング効果(カーネマン&トヴェルスキー)は、最初に提示された情報(アンカー=錨)が後続の判断基準を歪める認知バイアスで、本問のように周辺の他店の価格水準(高級店エリアでは高価格がアンカー、カジュアル店エリアでは低価格がアンカー)が同じ商品の価格知覚を変化させる現象を説明できる。よってアンカリング効果に関する記述が正しい。「サンクコスト効果(埋没費用効果)」は既に支出して回収不能なコストに引きずられて非合理な意思決定をする現象で、回数券の使用期限近接時の利用増加現象を説明するのは「サンクコスト」より「タイム・プレッシャー」「希少性効果」「保有効果」の方が適切。「バンドワゴン効果」は「他人が買っているから自分も買う」という同調的消費行動であり、カップ変更による価値知覚の変化は「対比効果」「アンカリング効果」または「メンタル・アカウンティング」の方が適切。交通費や昼食費は節約するのに好きなことへの支出は気にならないという現象は「メンタル・アカウンティング(心理会計)」の典型例で、用途別に心の中で予算を分けて管理する心理を説明する概念(プロスペクト理論は価値関数の凹凸とフレーミング効果が中心)。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和5年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第35問 設問2)
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