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経営法務難易度: 2025年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第6問

問題

X株式会社の代表取締役甲氏は、自社のA事業部門をY社に譲渡する方法として、(1)Y社本体への事業譲渡、または(2)X社で会社分割により新会社を設立し、その新会社の株式をY社に譲渡する方法のいずれかを検討している。なお、両社とも特別法の適用がある事業を営んでいない。 会話の中の空欄AとBに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 A:契約関係の移転について、会社分割と事業譲渡の効力の違い B:債権者保護手続について、会社分割と事業譲渡の違い(新会社で免責的債務引受をして、X社には債務を残さない予定)

選択肢

  1. 1A:会社分割の場合は、包括承継により、原則として財産や権利義務の包括的移転の効果が生じますが、事業譲渡の場合には、そのような効果は生じないので、個々の財産の移転手続や対抗要件の具備が個別に必要となり、契約の相手方の同意を得る必要があります/B:会社分割の場合は債権者保護手続が必要となりますが、事業譲渡の場合は債権者保護手続は必要ありません。ただし、個別に債権者の同意を得る必要があります
  2. 2A:会社分割の場合は、包括承継により、原則として財産や権利義務の包括的移転の効果が生じますが、事業譲渡の場合には、そのような効果は生じないので、個々の財産の移転手続や対抗要件の具備が個別に必要となり、契約の相手方の同意を得る必要があります/B:会社分割の場合も事業譲渡の場合も、債権者保護手続が必要となります
  3. 3A:会社分割の場合も事業譲渡の場合も、包括承継により、原則として財産や権利義務の包括的移転の効果が生じますので、個別に契約の相手方の同意を得る必要はありません/B:会社分割の場合も事業譲渡の場合も、債権者保護手続が必要となります
  4. 4A:会社分割の場合も事業譲渡の場合も、包括承継により、原則として財産や権利義務の包括的移転の効果が生じますので、個別に契約の相手方の同意を得る必要はありません/B:会社分割の場合も事業譲渡の場合も、債権者保護手続は必要ありません

正解

1. A:会社分割の場合は、包括承継により、原則として財産や権利義務の包括的移転の効果が生じますが、事業譲渡の場合には、そのような効果は生じないので、個々の財産の移転手続や対抗要件の具備が個別に必要となり、契約の相手方の同意を得る必要があります/B:会社分割の場合は債権者保護手続が必要となりますが、事業譲渡の場合は債権者保護手続は必要ありません。ただし、個別に債権者の同意を得る必要があります

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解説

会社分割(会社法758条等)は組織再編行為であり、分割契約・計画で承継対象とされた権利義務は包括承継により自動的に承継会社・新設会社に移転し、相手方の個別同意は原則として不要である。これに対し事業譲渡は特定承継であり、個々の契約・財産につき相手方の同意や対抗要件具備が必要となる。また会社分割では会社法789条・810条等により債権者保護手続(公告・催告・異議申述)が必要だが、事業譲渡は組織再編ではなく債権者保護手続の規定はなく、譲渡対象の債務を免責的に引き受けるには個別に債権者の同意(民法472条)が必要となる。したがってアが適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和7年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第6問 設問1)

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