問題
選択肢
- 1A:製造委託等代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意しているので、取適法上の問題にはならないと考えられます/B:委託事業者の販売製品に価格転嫁しない理由を書面や電子メールなどで中小受託事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことは、買いたたきに該当し、取適法上の問題になる可能性があります
- 2A:製造委託等代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意しているので、取適法上の問題にはならないと考えられます/B:今回、御社も合意されたということであれば、取適法上の問題にはならないと考えられます
- 3A:製造委託等代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意している場合であっても、取適法上の問題になります/B:委託事業者の販売製品に価格転嫁しない理由を書面や電子メールなどで中小受託事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことは、買いたたきに該当し、取適法上の問題になる可能性があります
- 4A:製造委託等代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意している場合であっても、取適法上の問題になります/B:今回、御社も合意されたということであれば、取適法上の問題にはならないと考えられます
正解
3. A:製造委託等代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意している場合であっても、取適法上の問題になります/B:委託事業者の販売製品に価格転嫁しない理由を書面や電子メールなどで中小受託事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことは、買いたたきに該当し、取適法上の問題になる可能性があります
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解説
Aについて、取適法3条1項は、製造委託等代金の支払期日を、委託事業者が中小受託事業者の給付を受領した日から起算して60日の期間内で、かつ、できる限り短い期間内に定めなければならないとし、60日を超えて定めたときは、受領日から起算して60日を経過した日の前日が支払期日とみなされる(同条2項)。この規定は当事者の合意で排除できないため、当月に納品された物を翌月納入分として扱い、実際の受領日から60日を超えて支払うことは、中小受託事業者が依頼に応じていても支払遅延(5条1項2号)として取適法上の問題になる。Bについて、公正取引委員会の取適法の運用基準は、労務費・原材料価格・エネルギーコスト等が上昇したため中小受託事業者が取引価格の引上げを求めたにもかかわらず、価格転嫁をしない理由を書面・電子メール等で回答することなく従来どおりに取引価格を据え置くことを、買いたたき(5条1項5号)に該当するおそれがある例に挙げている。さらに、費用の変動などを理由に中小受託事業者が代金の額の協議を求めたのに、協議に応じず、又は必要な説明・情報の提供をせずに一方的に代金の額を決定することも禁止されている(5条2項4号)。中小受託事業者が渋々受け入れたことは、問題の有無を左右しない。したがって、Aは合意していても取適法上の問題になり、Bは買いたたきに該当し問題になる可能性がある、とする組み合わせが適切。 【法改正】出題時の下請法(下請代金支払遅延等防止法)は、令和7年法律第41号による改正で2026年1月1日から「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(中小受託取引適正化法。略称「取適法」)となり、親事業者は「委託事業者」、下請事業者は「中小受託事業者」、下請代金は「製造委託等代金」と呼ばれる。出題当時は、60日以内の支払期日は2条の2、支払遅延の禁止は4条1項2号、買いたたきの禁止は4条1項5号に定められ、根拠の運用基準は「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」(令和4年1月改正)だった。改正で、協議に応じない一方的な代金決定が新たな禁止行為として5条2項4号に明記され、Bの行為はこれにも当たりうるので、現行法でも結論は変わらない。問題文・選択肢は現行の用語に改めた。正解の組み合わせは出題当時の公式の正解(ウ)と同じ。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和7年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第7問)
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