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経営法務難易度: 標準2025年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第8問

問題

X株式会社(中小の部品製造メーカー、下請法上の下請事業者)は、大手取引先(親事業者)から発注を受けて、下請法の適用対象となる取引を行っている。 甲氏(X社代表取締役):当月納入分を翌月納入分として扱って欲しいとの依頼があり応じたところ、実際の納品日からは支払日まで60日以上が経過していた。また、原価コストが上昇しているので値上げを求めたが、親事業者からは応じてもらえず、その理由を書面や電子メールで説明されないまま、今年は現行の取引価格で据え置くことを渋々受け入れた。 会話の中の空欄AとBに入る記述の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。 A:60日以上経過したことに関する下請法上の評価 B:理由説明なく取引価格を据え置くことに関する下請法上の評価

選択肢

  1. 1A:下請代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意しているので、下請法上の問題にはならないと考えられます/B:親事業者の販売製品に価格転嫁しない理由を書面や電子メールなどで下請事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことは、買いたたきに該当し、下請法上の問題になる可能性があります
  2. 2A:下請代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意しているので、下請法上の問題にはならないと考えられます/B:今回、御社も合意されたということであれば、下請法上の問題にはならないと考えられます
  3. 3A:下請代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意している場合であっても、下請法上の問題になります/B:親事業者の販売製品に価格転嫁しない理由を書面や電子メールなどで下請事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことは、買いたたきに該当し、下請法上の問題になる可能性があります
  4. 4A:下請代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意している場合であっても、下請法上の問題になります/B:今回、御社も合意されたということであれば、下請法上の問題にはならないと考えられます

正解

3. A:下請代金を60日以内に支払わないことを両者間で合意している場合であっても、下請法上の問題になります/B:親事業者の販売製品に価格転嫁しない理由を書面や電子メールなどで下請事業者に回答することなく、従来どおりに取引価格を据え置くことは、買いたたきに該当し、下請法上の問題になる可能性があります

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解説

下請法2条の2第1項は、親事業者は下請事業者から「給付を受領した日」から60日以内のできる限り短い期間内に下請代金を支払う義務を負うと定め、これは強行規定で当事者の合意により逸脱することはできない。納品日を実質より遅らせる扱いは「受領拒否」または「支払遅延」に該当し(4条1項1号・2号)下請法違反となる。またBについて、公正取引委員会・中小企業庁が公表する「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」等によれば、コスト上昇の説明を受けたにもかかわらず、理由を書面等で回答せず一方的に取引価格を据え置くことは下請法4条1項5号の「買いたたき」に該当する可能性がある。したがってウが適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和7年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第7問)

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