問題
貸倒懸念債権についてキャッシュ・フロー見積法を適用する場合、見積将来キャッシュ・フローの割引計算に用いる利子率として正しいものはどれか。
選択肢
- 1割引計算を行う時点の市場利子率
- 2債権の発生当初の約定利子率
- 3民法に定める法定利率
- 4債務者の資金調達利子率
正解
2. 債権の発生当初の約定利子率
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解説
キャッシュ・フロー見積法は、債権の元本の回収および利息の受取りについて、回収可能性を反映した将来キャッシュ・フローを見積もり、その割引現在価値と債権の帳簿価額との差額を貸倒見積高とする方法である。金融商品に関する会計基準では、この割引計算に「債権の発生当初の約定利子率」を用いることとされている。当初の契約条件を基準に据えることで、弁済条件の緩和や回収遅延によって当初の契約どおりのキャッシュ・フローが得られなくなった分だけを、信用リスクに起因する価値の低下として測定できるからである。「割引計算を行う時点の市場利子率」を用いると、市場金利の変動という信用リスクと無関係な要因まで貸倒見積高に混入し、貸倒れの見積りという制度趣旨に反する。「民法に定める法定利率」は遅延損害金などの算定に用いられる法律上の利率であって、会計上の割引率としての根拠はない。「債務者の資金調達利子率」も基準に定めのない利率であり、債権者側の当初の約定条件と無関係である。
一問一答
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