問題
B社は取引先C社に対する売掛金債権を有していたところ、C社について破産手続開始の決定がされた。破産手続における債権の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 1破産手続開始決定後にB社が個別にC社の財産に対して強制執行をすれば、破産債権者の中で優先的に全額の弁済を受けることができる。
- 2破産手続が開始されると、租税債権や手続開始後の管財人の報酬等を含めすべての債権が一律に同順位で按分弁済され、優先順位は存在しない。
- 3B社がC社に対して買掛金債務も負っていた場合でも、破産手続開始後は相殺が全面的に禁止され、債権と債務を相殺して債権回収を図ることは一切できない。
- 4B社の売掛金債権は破産債権として扱われ、原則として破産手続に参加して債権の届出を行い、配当によって弁済を受けることになる。
正解
4. B社の売掛金債権は破産債権として扱われ、原則として破産手続に参加して債権の届出を行い、配当によって弁済を受けることになる。
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解説
B社の売掛金債権は破産債権として扱われ債権届出を行い配当によって弁済を受けるとする記述が適切。破産手続開始前の原因に基づく財産上の請求権は破産債権となり、債権者は債権届出をして手続に参加し配当を受けるのが原則である(破産法2条5項・111条)。開始決定後に個別の強制執行をすれば優先的に全額弁済を受けられるとする記述は誤りで、破産手続開始後は個別執行が禁止・失効し(42条)、破産債権者が抜け駆け的に全額弁済を受けることはできない。すべての債権が一律同順位で按分弁済され優先順位が存在しないとする記述も誤りで、破産債権には財団債権・優先的破産債権・一般破産債権・劣後的破産債権といった順位があり、一律同順位ではない(98条等)。相殺が全面的に禁止され債権回収を図ることが一切できないとする記述も誤りで、破産債権者は破産手続開始時に債務者に対し債務を負担していれば一定の要件のもと相殺が認められ(67条)、全面禁止ではない。実務では相殺による事実上の優先回収や債権届出期間の管理が重要である。
一問一答
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