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行政法難易度: 標準2021年度

行政書士 過去問行政法 第21問

問題

行政裁量に関する次のア〜オの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。ア教科書検定の審査、判断は、申請図書について、内容が学問的に正確であるか、中立・公正であるか、教科の目標等を達成する上で適切であるか、児童、生徒の心身の発達段階に適応しているか、などの観点から行われる学術的、教育的な専門技術的判断であるから、事柄の性質上、文部大臣(当時)の合理的な裁量に委ねられる。イ国家公務員に対する懲戒処分において、処分要件にかかる処分対象者の行為に関する事実は、平素から庁内の事情に通暁し、配下職員の指揮監督の衝にあたる者が最もよく把握しうるところであるから、懲戒処分の司法審査にあたり、裁判所は懲戒権者が当該処分に当たって行った事実認定に拘束される。ウ公害健康被害の補償等に関する法律に基づく水俣病の認定は、水俣病の罹患の有無という現在または過去の確定した客観的事実を確認する行為であって、この点に関する処分行政庁の判断はその裁量に委ねられるべき性質のものではない。エ生活保護法に基づく保護基準が前提とする「最低限度の生活」は、専門的、技術的な見地から客観的に定まるものであるから、保護基準中の老齢加算に係る部分を改定するに際し、最低限度の生活を維持する上で老齢であることに起因する特別な需要が存在するといえるか否かを判断するに当たって、厚生労働大臣に政策的な見地からの裁量権は認められない。オ学校施設の目的外使用を許可するか否かについては、原則として、管理者の裁量に委ねられており、学校教育上支障があれば使用を許可することができないことは明らかであるが、集会の開催を目的とする使用申請で、そのような支障がないものについては、集会の自由の保障の趣旨に鑑み、これを許可しなければならない。

選択肢

  1. 1ア・ウ
  2. 2ア・オ
  3. 3イ・ウ
  4. 4イ・エ
  5. 5エ・オ

正解

1. ア・ウ

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解説

正解は1(ア・ウ)。アは正しい。教科書検定(第一次家永訴訟・最判平成5年3月16日)は、検定が学術的・教育的な専門技術的判断であり文部大臣の合理的裁量に委ねられるとした。ウも正しい。水俣病認定(最判平成25年4月16日)は、認定が過去・現在の客観的事実の確認であって処分行政庁の裁量に委ねられる性質ではないとした。イは誤り。懲戒処分の司法審査で裁判所が懲戒権者の事実認定に拘束されるとはされていない(神戸税関事件・最判昭和52年12月20日は社会観念上著しく妥当を欠くかで審査)。エも誤り。老齢加算廃止訴訟(最判平成24年2月28日)は厚労大臣に専門技術的・政策的裁量を認めた。オも誤り。呉市学校施設使用不許可事件(最判平成18年2月7日)は目的外使用許可を原則として管理者の裁量に委ねるとした。(出典: 令和3年度 行政書士試験 問題9)

一問一答

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