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民法難易度: 標準2022年度

行政書士 過去問民法 第20問

問題

占有権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

選択肢

  1. 1Aが所有する動産甲(以下「甲」という。)の保管をAから委ねられ占有しているBが、甲を自己の物と称してCに売却した場合、甲に対するCの即時取得の成立要件について、占有開始におけるCの平穏、公然、善意および無過失は推定される。
  2. 2Aが所有する乙土地(以下「乙」という。)をBが20年以上にわたって占有し、所有権の取得時効の成否が問われる場合、Aが、Bによる乙の占有が他主占有権原に基づくものであることを証明しない限り、Bについての他主占有事情が証明されても、Bの所有の意思が認められる。
  3. 3Aが所有する丙土地(以下「丙」という。)を無権利者であるBがCに売却し、Cが所有権を取得したものと信じて丙の占有を開始した場合、Aから本権の訴えがないときは、Cは、丙を耕作することによって得た収穫物を取得することができる。
  4. 4Aが所有する動産丁(以下「丁」という。)を保管することをBに寄託し、これに基づいてBが丁を占有していたところ、丁をCに盗取された場合、Bは、占有回収の訴えにより、Cに対して丁の返還を請求することができる。
  5. 5Aが所有する動産戊(以下「戊」という。)を保管することをBに寄託し、これをBに引き渡した後、Aは戊をCに譲渡した場合、Aが、Bに対して以後Cの所有物として戊を占有するよう指示し、Cが、これを承諾したときは、戊についてAからCへの引渡しが認められる。

正解

2. Aが所有する乙土地(以下「乙」という。)をBが20年以上にわたって占有し、所有権の取得時効の成否が問われる場合、Aが、Bによる乙の占有が他主占有権原に基づくものであることを証明しない限り、Bについての他主占有事情が証明されても、Bの所有の意思が認められる。

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解説

正解は2(妥当でないもの)。取得時効における所有の意思は占有の権原・態様から外形的客観的に判断され、占有者の内心によらない。判例は、占有者が他主占有権原を証明しなくても、外形的客観的にみて占有者が他人の所有権を排斥して占有する意思を有していなかったとされる事情(他主占有事情)を相手方が証明すれば、所有の意思の推定は覆ると解する。よって他主占有事情が証明されてもなお所有の意思が認められるとする2は妥当でない。1(即時取得の要件推定)、3(善意占有者の果実取得・189条)、4(占有回収の訴え)、5(指図による占有移転)はいずれも妥当。(出典: 令和4年度 行政書士試験 問題28)

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