問題
選挙制度の形成に関する国会の裁量についての次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らし、妥当でないものはどれか。
選択肢
- 1都道府県が歴史的にも政治的、経済的、社会的にも独自の意義と実体を有する単位である以上、参議院の選挙区選出議員に都道府県代表的な意義を付与し、その枠内で投票価値の平等の実現を図ることは、憲法上許容される。
- 2小選挙区制は、死票を多く生む可能性があることは否定し難いが、死票はいかなる制度でも生ずるものであり、結局のところ選挙を通じて国民の総意を議席に反映させる一つの合理的方法ということができる。
- 3同時に行われる二つの選挙に同一の候補者が重複して立候補することを認めるか否かは、国会が裁量により決定することができる事項であり、衆議院議員選挙で小選挙区選挙と比例代表選挙との重複立候補を認める制度は憲法に違反しない。
- 4政党を媒体として国民の政治意思を国政に反映させる名簿式比例代表制を採用することは国会の裁量に属し、名簿登載者個人には投票したいがその属する政党には投票したくないという意思を認めない非拘束名簿式比例代表制もまた同様である。
- 5参議院の比例代表選出議員について、政党が優先的に当選者となるべき候補者を定めることができる特定枠制度は、選挙人の総意によって当選人が決定される点で、選挙人が候補者個人を直接選択して投票する方式と異ならず、憲法に違反しない。
正解
1. 都道府県が歴史的にも政治的、経済的、社会的にも独自の意義と実体を有する単位である以上、参議院の選挙区選出議員に都道府県代表的な意義を付与し、その枠内で投票価値の平等の実現を図ることは、憲法上許容される。
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解説
正解は1(妥当でないもの)。参議院議員定数不均衡に関する最大判平成24年・平成29年などは、参議院議員も全国民の代表であり都道府県を選挙区とすること自体が憲法上要請されているわけではなく、都道府県代表的な性格に過度にとらわれて著しい投票価値の不均衡を放置することは許されないとした。よって都道府県代表的意義の付与をそのまま憲法上許容されるとする1は判例の趣旨に反する。2(小選挙区制と死票)、3(重複立候補制の合憲)、4(非拘束名簿式比例代表制の合憲)、5(特定枠制度の合憲)はいずれも判例に沿い妥当。(出典: 令和6年度 行政書士試験 問題6)
一問一答
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