問題
差止訴訟に関する次の記述のうち、行政事件訴訟法の規定に照らし、妥当でないものはどれか。
選択肢
- 1差止訴訟は、行政庁が一定の処分をすべきでないにもかかわらずこれがされようとしている場合に提起できる。
- 2差止訴訟の要件として「重大な損害を生ずるおそれ」が必要である。
- 3差止訴訟には補充性の要件がある。
- 4差止訴訟が認容されると、裁判所が行政庁に代わって処分を行う。
- 5仮の差止めの制度が設けられている。
正解
4. 差止訴訟が認容されると、裁判所が行政庁に代わって処分を行う。
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解説
差止訴訟(行政事件訴訟法3条7項)の認容判決は、行政庁がその処分または裁決をしてはならない旨を命ずる判決であり(37条の4第5項)、裁判所が行政庁に代わって処分を行うものではない。よって肢4が妥当でない。三権分立の下、処分権限はあくまで行政庁に属し、裁判所は不作為を命じうるにとどまる。この構造は義務付け訴訟でも同様で、認容判決は処分を命ずるのであって裁判所が自ら処分するのではない。他の肢は妥当である。差止訴訟は、行政庁が一定の処分または裁決をすべきでないにもかかわらずこれがされようとしている場合に提起でき(3条7項)、訴訟要件として処分がされることにより「重大な損害を生ずるおそれ」があることが必要であり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは提起できないという補充性の要件が課される(37条の4第1項)。さらに本案勝訴要件とは別に、緊急の必要がある場合に備えて仮の差止めの制度も設けられている(37条の5第2項)。2004年改正で法定された差止訴訟・義務付け訴訟の要件比較は頻出である。
一問一答
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